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ストレッチというセルフケア

圧倒的にセルフケアが足りていないと感じる。仕事が忙しいせいだ。
前に、繁忙期になると身だしなみを整えるのが難しくなるという話を書いたと思う。1日24時間のうちの大半を仕事に費やすため単純に身だしなみを整えている時間がないというのもあるのだけれど、仕事しかしていないからそもそも身を整える必要性がそんなにない。わたしは人と会う職種ではないから、仕事と身だしなみが直結しない。わたしの仕事にはメイクも、整った肌も、ツヤツヤの髪も、白い歯も、シワのない服も必要ない。なので仕事ばかりしている日々では身だしなみを整える意味を失ってどんどん身だしなみが適当になっていく。よくないね。

贅沢なものを食べるとか楽しいところに行くとか友達と会って楽しい時間を過ごすとか、それらをわたしはセルフケアだとはあまり思っていない。わたしにとってのセルフケアとは自分の身体を整えることだ。毎日決まった時間に起きて、3食しっかり食べて、適度に運動して、よく寝る、というほうがセルフケアとしてしっくりくる。

身だしなみと体型にはその人の生活が映る。
痩せている人は痩せている人の生活をしているから痩せているのだし、太っている人は太っている人の生活をしているから太っている。身だしなみが整えられている人は毎日のルーチンの中で息をするように身だしなみを整えているし、髪がボサボサな人はワックスを自分でつけたことがない。

朝9時から朝3時までの18時間の超長時間デスクワークを続けていたら当たり前のように腰痛になった。同僚から「腰痛にはハムストリングスを伸ばすといいらしいですよ」と聞いたので、太ももの裏のハムストリングスをストレッチで毎日伸ばすようになった。
毎日同じストレッチをしているうちに、初日は痛くて痛くてお手本通りのポーズが全くできなかっまストレッチが、いつのまにかできるようになっていることに気づく。ストレッチの解説するページにはよく「筋肉が伸びていることを意識するのがポイント」などと書いてあるが、筋肉が伸びていることを意識ってなんだよ、痛いか痛くないかしかないよ、と当初は思っていた。だがストレッチを続けているうちに、「あ、筋肉が伸びていることを意識するってこういうことだ」と近くできるようになった。身体のこの部位の角度を少しこうするとここが伸びてここの筋肉が伸びる、というのが体感的にわかるようになってきた。
そもそもわたしの肉体なのだから、それを今まで知覚できなかったというほうがおかしな話なのだ。あまりにも自分の身体の感覚に対して鈍感だった。ストレッチを通じて一定期間自分の身体に向き合ったおかげで本来持っていた知覚を取り戻すことができた。
自分の身体という自分の外殻を知覚できるようになるまでストレッチをするのはセルフケアだな、と思った。前にも言ったようにわたしは心身二元論を信じているので、わたしは肉体と精神でできているということにわたしの中ではなっている。自分の向き合い自分の心の在りようを確かめることがセルフケアであるように、自分の外殻である身体の知覚感度を磨くのもまたセルフケアだ。ケアというとはなにかの世話をすることではなく、それを注視する、じっくり見つめるということだから。

今まであまり整体に行ったことがなかったのだが、今週末行ってみようと思う。体を整えたら体がどうなるのかを見てみたい。

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