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資格は鬱に効く

資格は鬱に効くとわたしは常々言っている。
(※「鬱病に効く」ではないので注意)

人間が鬱になるとき。それは、「自分は前に進んでいる」という前進の感覚がまったく得られないときだという。

たとえば、トラブル続きで大変な毎日であっても、何かしら自分が頑張れている、タスクを消化できている、成長している、前に進めている、といった感覚が得られている場合は、体調を崩すことはあっても比較的精神の不調は起こりにくい。

「最近大変なんだよね〜」と笑って人に話せるようなイメージである。

人が憂鬱な気分になるのは、前に勧めている感覚がないときだ。

また自分は何もできなかった。まわりは前に進んでいるのに。このままだと自分だけ取り残されてしまう。でも自分にできることなんてない。自分が生きている意味はあるのだろうか。といったように。

では、鬱屈とした気分を追い払うには、前進感が得られる何かをすればいい。

その何かはなんでもいい。自分がそれによって前に進んでいる、これを今やった、やる前のわたしとやった後のわたしは違う、成長している、と思えることならば本当になんでもいい。

個人的には資格勉強がお手頃だと思う。

資格勉強ほど、前進が求められ、前進することが仕組み化され、前進した結果が可視化される営みもそうそうないだろう。

テキストと問題集を買った。前進。
テキストを読んだ。前進。
問題集を解いた。前進。
問題集でわからなかった箇所を、テキストで見直して蛍光マーカーを引いた。前進。
問題集を一周解いた。前進。
問題集二周目を解いた。一週目よりスコアが上がった。前進。

基本的に資格勉強の動作はすべて全身の動作である。

資格を取るために勉強するから、テキストを読み進め、問題集を解き進めなければならない。どれもこれも何かを「進める」動作である。

何の資格でもよいが、一夜漬けで合格できてしまうような資格は、あまり前進感が得られない。とはいえ鬱屈とした気分のときに難易度の高い資格を勉強するのは負荷が大きい。

したがって、「数週間軽く勉強したら十分合格圏内に入れる資格」くらいがちょうどいいと思う。

仕事に関係のある資格でもいいし、完全に趣味に振った資格でもいい。

あたたかい部屋で、落ち着く雰囲気のカフェで、とにかく居心地のいいところでテキストと問題集を開いて勉強するのだ。

勉強している最中は、鬱屈とした想いがあまり浮かんでこないのもいい。TOEICのリスニングの最中に明日の仕事の心配は頭に浮かんでこない。

わたしは今繁忙期で、ちょっと鬱屈としかけていたので、急遽世界遺産検定を勉強し始めた。月曜に申し込み、火曜にテキストと問題集を書い、金曜が検定日というタイトにもほどがあるだろうという感じのスケジュールである。

しかし、勉強を始めてから格段に元気になった。
仕事の心配事を考える時間が減って、かわりに屋久島やイスタンブールに想いを馳せる時間が増えた。屋久島って島の中だけで日本全域の気候(亜寒帯、温帯、亜熱帯)があるらしい。ヤバい。

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