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脱徒然 10話「東京」

高校時代の教師の訃報の情報が目に入った。
実際に授業を受けた方では無かったもの言葉は交わしたことがあっただけに驚きが隠せない。69という年齢だった。

何があるかわからない。
言葉以上に今は重くのしかかる。

コロナによって脱東京の雰囲気は今もなお漂い続けている。
東京に行けないのは非常に辛い。東京の悪友たちや大学時代を共にした戦友たちに会いに行きたいのが本音である。
大学時代は学生団体に入ってこともあり、3ヶ月に1回のペースで東京に行っていた。そんな時にいつも泊めてくれていたのがSである。ある時は、前日に連絡していきなりでも泊めてくれたり、またある時は一週間近く泊まらせてくれたり、本当に頭が上がらない。そんなSに料理を振る舞うことが唯一できたお返しであった。東京の品川に住んでいたこともあり(今は引っ越した)、いろんな店に食べに行ったりもしたがなんやかんや家で食べるご飯がおいしかった。豆腐ハンバーグ、リゾット、カレーなどなど作った料理は数知れず。それでも美味しそうに食べてくれるのは作りがいがある。

「ほんと、料理上手いよな。マジで美味いわ。」

感想を言ってもらえるのは本当にそれだけでありがたい。その一言で次もまた作りたいと思える。そういう未来の楽しみを作ってくれる存在がいることはありがたい。

何があるかわからない。
でも、楽しみを作ってくれる。楽しみを作っていく。

もう少し先にはなると思うけど、また一緒にご飯を食べたいものだ。

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