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悪石島にいけなかったINFPと行ったINFP

ご無沙汰しております。
ものぴです。

今宵は、新幹線からこんばんは。

世の中には二つのINFPがいて、悪石島にいくINFPといかないINFPだそうです。

悪石島にいく予定になっていたINFPの日記は、ある日を境にパタッと更新がなくなりました。しかし、今回は三日坊主だったわけではないのです。やむに負えない理由があって、中央線に揺られることのない日々を過ごしておりました

悪石島は、というより、ボゼは、遠かった。
友人を誘い、ギリギリで応募し、抽選を潜り抜け、有給を取り、仕事を調整して、ジンバルやバッグなんかも新調したのに。たった一つの台風で、中止になっちゃうんだから。

ツアーが中止になった日、涙を流したのは、INFPだけじゃない。ESFJやENTPもきっと同じ気持ちだっただろう。その日Twitterでは、ボゼツアーキャンセルの知らせを電話で受け、互いを慰め合っている人たちの姿もあった。

実はツアーの抽選の際、ニックネームを提出した。当選者発表はニックネームで行われたから、悪石島で出会う人たちを事前にニックネームで知ることができた。

ニックネームから想像できる、年齢、性別、mbti、動機を一晩かけてエクセルにして、全員と話すことを密かに画策したが、そのあまりの無謀さと無益さに気付き、筆を置いた。

こんな時代だから、ボゼで検索すれば色々と出てくるだろうと思ってTwitterで検索したら、たまたま同じツアーに参加されるであろう方々を見つけたという訳だった。

ボゼツアーに応募する方々なのだから、船上で会えたらきっと楽しかっただろうなと思って、とっても残念な気持ちになった。(もしこれを読んでくださってるボゼツアー参加者の方がいたら、中央線沿線で飲むのはいかがですか。)

しかし、2023年悪石島への旅は、まだ続いていた。旅は終わりと思った時が終わりなのだ。

ボゼを見たい気持ちの強日、日本で50本の指にはいる2人だから、直前まで、調べに調べた。

8/28 23:00発。明日の船がでないなら、今日の船に乗ればいいじゃない。

こ、このルートでいけるぞ。ゴクリ…

悪石島への道は閉ざされていなかった。
キャンセルになった船よりも前に出る船で前入りし、数日やり過ごせばい。

ただ、これには問題があった。1に滞在場所、2に滞在期間、3に社会復帰タイミングである。

この時期民泊は閉まっているから、キャンプしかない。いきなり言われても、そんなものはない。モンベルに行きシュラフとテントを調べる。ちょっとワクワク。キャンプなんてしたことがないのに、ファーストキャンプがワーストキャンプになりそうな条件である。また、水や食料、現地の方とお話の機会をいただくだためのお土産などももちろん持っていく必要がある。過酷!三つの台風が蠢くなかでキャンプ。素敵!

更には、前乗りしたとしても、戻れるのははるか先になるという問題があった。いけるけど、だいぶ長い間帰れない。船の会社の判断次第だから、いつでるかもわからない。

そして、最後に、仕事面でのあらゆる調整が必須だった。リモートワークができたとしても、ネット問題があるので、おそらく仕事にはならない。社会システムがボゼを見ることを許さない。明日から10日間休みますなんて、無理でしょ普通。

本当に行きたかった。

死ぬほどセレクションがかかった条件での滞在、ボゼ、出会いは、きっと特別なものになることだっただろう。

でも、INFPはこれらに加えて、もうひとつ事情も重なったので、最終的にはいかないことに決めた。入院中の祖父が肺炎になり、死の淵だった。嵐の悪石島に向かい幽閉されているうちに何かあったら、絶対に戻れない。ボゼは神様だ。来年でも再来年でも、また会いにいけばいい。今まだ生きている大切な人のそばにいよう。そう思って、手に入れかけた二枚目の切符をそっと置いた。

友人に説明をすると、彼は1人で行ってくるよと言った。彼にはボゼ以外にも、悪石島に上陸する理由があった。

フェリーの図 友人提供
フェリーで雑魚寝の図 友人提供

その晩、彼は鹿児島港から写真を送ってくれた。しっかりボゼを見てきてくれよ。そう思って眠りについた。

盆踊りの図 友人提供

翌日には、盆踊りの動画が送られてきて、まだ見ぬ悪石島の祭りの様子を垣間見した。嗚呼、もうすごく行きたい、と唸りながら。

夜、悪石島からも本土からも同じように見える月をみながら、悪石島であった人たちや、その日の出来事について、いろいろな話を聞かせてもらった。

望遠鏡でおつきさまを観察


しかし、次の日には、やはり万が一船が出なければ仕事に影響があるので、鹿児島に向かう臨時便で島を出るのだと、彼から連絡があった。その船はボゼの前に出てしまうらしい。なんと口惜しいことだっただろう…

ツアーキャンセルのあと、別ルートでなんとか悪石島に乗りつけた彼もまた、ボゼ2023を見ることができなかったのだった。

またの機会がございましたら、
どうぞよろしくお願いいたします。

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