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【市役所職員が思う】地方創生の可能性 カフェとリノベ

市役所で地方創生を担当しています。
人口が減っても、住み続けたいまちをつくる。
それが地方創生の考え方です。

人口が減る。

閉塞感にも似た人口減少の影響は、
すぐには実感になりません。
じわじわと、少しの不満が積み重なり、
弱い人から不便になり、影響が実感になります。

1 買い物から始まる不便

人口が減り、
5年前よりお店の売り上げが減ると、
お店は元気がなくなり、
安い商品をそろえられなくなり、
日常のお店として魅力がなくなり、
地域住民は、お店に不満を感じ、
少し遠いお店でも魅力的と思うお店に行く。
通販も利用する。

売り上げがぐんぐん減り始めたお店は
いよいよ撤退へ。
後継者不足という理由をまとうこともある。
根っこは同じ。
将来性がないから、やめていくだけ。

強い人はいい。車もネットもある。
でも住む地域への不満は、積み重なる。

買い物の魅力が大量生産の安さ、という、
人口増で切り開いてきた魅力だから、
こうなるよね。

2 移動手段で始まる不便

人口が減り、
公共交通は、維持が精一杯か、むしろ不便に。
高齢化し、免許返納し、自家用車じゃない移動へのニーズが高まるけど、
自家用車で移動していたような、勝手なまでの便利は得られず、不満は積み重なる。

タクシーがあればまだいい。
片道2000円を週に2回タクシーをつかっても、1年で22万円。
車の維持費を考えれば、運転してもらえる安全を考えると、十分見合っていると思う。

ところがタクシーだって運転手は高齢化。
後継者不足は否めない。
いつまで地域にタクシーがあるか…

どんどん不自由になる移動に、
支えてもらう人がいない人から不安や不満は積み重なる。
遠くへ行くのはワクワクな旅行だったのに、
遠距離通勤みたいに、人口増で移動距離を伸ばしてきた価値観だから、そうなるよね。

3 求められる行政サービスの増加

小学校、中学校に通う子どもの数の減少は深刻です。
ただでさえ産む女性の数が減っているのに、
女性1人あたり産む子どもの数も増えない。
当然男性は子どもを産まないので、
女性が2人産まないと、単純に人口は減る。

学校の統廃合には、
学校に今は通ってない高齢者が、情緒的に反対することが多くて、関係者の影響範囲が広すぎて、基本的に進むものではない。
利用者は減るのに求められる施設やPC環境は高度になり、先生にもハイクオリティーな活躍を求める。
あなた、先生でしょ、みたいに。
エアコン、エレベーター、高速通信、安い給食、学力向上、当然でしょ、と。

おまけにゼロカーボン推進で、
今まであった設備をハイクオリティーで更新することになり、財政的な影響が。
例えば、窓ガラスを断熱にしないと、エアコンの効率は上がりません。
学校の壁面を見てください。
ほとんどガラスでできています。

人口が減っても課題を解決する

人口が増えることで課題を解決してきたこれまでと違い、
人口が減るこんな局面でも幸せを感じられる地域になる。
それが地方創生です。

地方創生のキーワード

いくつか地方創生のキーワードになるものはあると思います。

うち、カフェは確実(私見)。

カフェ

小さくても自分の世界観のある城を持ち、
ここにしかない居心地のいい居場所がある。
多様な選択肢があり、多様な交流や表現が
できるのがカフェだと思います。

大手チェーン店じゃなく、
自分の個性を発揮できる、個人経営。
ただ、カフェ経営で家族を養うには、
相当な個性が必要…

カフェに挑戦する人かいて、そんな人を支える人がいる地域は、たぶん大丈夫だと思います。

リノベーション

古くからあるものに手を加えて、
新しい魅力を付け加えるリノベーション。
これも地方創生のキーワードです。

そこにしかないものを、そこにしかないやり方で良くしていく。
リフォームという機能修繕じゃなく、さらに良いもの、続いていくものに変えるリノベーション。

まちの余白

人口減少するまちには、余白が増えています。

週末、
公共施設をリノベーションして、
おしゃれなカフェにしているお店に行きました。

その前に、古いビルの1階空きテナントをリノベーションしてクラフトビール醸造所を作っているお店にも行ってみました。

人口が減っているまちには、
地方創生ができる余白があり、
あるものを活かし、関わる人をつくりながら、
新しいことにチャレンジできる、と思います。

地域に関わる人は幸せになる説

そこにしかないものを見つけ出し、創り出す。
関わる人と一緒に作り出す。
作ってる途中でもオープンしちゃう。
来た人が、まだ途中、やりかけなのを見て、
さあどうする?って考え始めちゃう。
すると、
ここにしかない地域を作ろうとする人が増える。
店の人も地域貢献を話し出す相乗効果。

人口が減っても、
地域を良くしようと思う人が増えれば、
人は幸せを感じるんじゃないかな。

自主的に関わる人は、
いつもワクワク、幸せになる。

そんな人が集まる場所として、選ばれる地域に、
地方創生担当者としては目指したいと思うのです。


こういう個性的なカフェ、かっこいい

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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