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初心者的キックとベースの処理について

こんにちは、初心者ボカロPのレーシーです。


今回はキックとベース、ローエンドの処理についてのお話。


先日上げました新曲、「美しいもの」で実際に行っている処理になります。

今回の曲はかなりポップさを強調していますが、リズムパートに関してはかなりベーシックなダンスミュージック要素を取り入れています。

サビの部分のベースは

中央の暗い紫色がベースパート

このように2つのシンセでレイヤーしています。


一つはワブルとなってますが、Falconでグロウルベースのようなうねるサウンドを作っています。

今回はファクトリープリセットをベースに


コンプで強く叩いたあと、ローカットを入れて後述のサブベースとキックのためにスペースを空けたあと、wavesのRbassで120Hz周辺を持ち上げています。

falcon搭載のコンプだと思った質感にならなかったのでOTTを使用。無料のマルチバンドコンプですがシンセの音作りに非常に有用です。


キックに関してはサンプルを使って、ピッチの低いドライなサウンドをビットクラッシャーで軽く歪ませ、レゾナンスタイプの低音補助プラグインで好みの感じに仕上げています。

リミッターで叩いてトランジェントシェイパーを入れることで、しっかりと圧を保ちながらラウドネス値の消費を抑えることができる。
こういったキックは生ドラムのように中高音域を持ち上げアタック感を出そうとすると、クリックが強調されすぎる場合が多い。

今回はキックのボディが50Hz周辺にくるような形にしていて、その下にサブベースが入ります。

サブベースは普段荒々しいサウンドとパワー感を両立できるSpireなんかを使うことが多いのですが、今回はVAシンセで上を思いっきり削っています。レゾナンスは低めで、Falconのベースにうねりのないサブオシレーターを追加するイメージ。

今回はヤマハのCS-80,CS-01のモデリング

EQでもズバッと切ってしまってベースとサブベースでキックを挟み込むイメージです。


ドラムバスは各パート処理をして(今回はすべてキック、スネア、トップループのサンプルを組み合わせています。)全体を整え、ベースもまとめてバスに送り全体の処理をおこないます。

各バスの最終段にはEQを刺し、ある程度のまとまりごとに比較しながらEQで整えていきます。

上がベース、下がドラムバスです。

赤がミッド、青がサイドですが、低域の処理に関してはキックがセンターにでんとあるので、主にミッドに集中して処理を行えます。
生楽器系ではローのサイドを切るのが定石ですが、特にワブルベースを使用する場合は少しワイドになるようにしたほうが迫力が出る気がします。

非常にざっくりとした処理ですが、ダンスミュージック的なベースとキックの処理は、アタックやトランジェントをコントロールしようとする生楽器系の処理とは逆行する部分が多々あると思います。

ネットのTipsを見ながら色々試してもなかなか思ったようにならない方は、一度サウンドが持つ帯域そのものに注目して処理をしてみると良いかもしれません。


簡単ですが今回はここまで
それではまた

LLSY music






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