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日本初のArch系ディストリビューション、AlterLinuxをインストールしてみる

前回の記事の予告通り、Alter LinuxをPCに入れて使い心地をある程度レビュー(ごっこ)していく記事です。

1.Alter Linuxとは

公式サイトの説明によると、

AlterLinuxは日本の学生デベロッパー数十人によって開発されており、
Linuxディストリビューションとしては数少ない完全な日本語化が行われています。
ArchLinux派生のディストリビューションとしてデフォルトで日本語に対応しているものは初となります。
「Linuxは英語が多くて難易度が高いから挑戦しづらい...」と思っていた方、挑戦してみませんか?
AlterLinuxコミュニティは英語と日本語のどちらでも開発者が直接サポートを行っています。安心してご利用ください。

タイトルの通り日本初のArch系ディストロになります。そして日本語化には完全対応するという、母国語が日本語のユーザーにとってはこれほど嬉しいものはないでしょう。これはライブ環境でも日本語入力が可能という点でも隙の無いものとなっています。同じArch系でGUIでのインストールが可能なManjaro Linuxと大きく違う点ではあるでしょう。また、質問やバグ報告、機能のサジェスチョンは公式のGitHubリポジトリで行うと良いでしょう(むしろ開発者サイドはこちらを推奨しています)。

2.環境紹介

今回Alter Linuxを入れていくPCの環境です。

モデル:ThinkPad X220
CPU: Core i5 -2430M @3.00GHz
ストレージ:SSD Crucial製 BX500 480GB
メモリ:DDR3 4GB+8GB 計12GB
UEFIでの起動対応(BIOSモードでの起動も可、前に紹介したR732と同じ感じ)

2018年にLinux環境を試したいという理由で購入したThinkPadです。私が中古で初めて買った機種でもありすごく愛着がある機種です。購入当時SSD128GB、メモリは4GBだったのを拡張した結果こんな感じにはなりました。CPU性能だけだったらSkyLakeの型番U/Yと対抗できるぐらいです。GPU性能は(初代Coreシリーズよりマシとは言えど)お世辞にもいいと言えないけれど…

3.インストール編 Ⅰ.問題発生

ココらへんのインストールはスクリーンショットを取っていないので表記だけの説明になります。

ライブ環境で動かすためのUSBメモリを用意し終わったらX220に挿して起動します。前述の通りこの機種はUEFIが搭載されているので、もちろんUEFIで起動させます。

しかしここで問題発生。ライブ環境を起動しようとしたものの、起動アニメーションが出た後、真っ暗な画面のまま一向に進みません。何度もやっても失敗するのでブートメディアに何かしら破損しているのかなと思い、もう一度焼き直しを行います。ここでArch Linuxのブートメディア作成時に、Rufusで作る際に、ISOモードかDDモードの選択の際にはDDモードを選ぶとの記述があるため今度はDDモードで焼いてみます。その状態にしてX220を起動してみます。…これだとそもそも立ち上がりすらしませんでした。

公式サイトではEtcherで焼くことをオススメしているので、それに従ってEtcherで焼きます。一応起動しましたが、RufusでISOモードで焼いたときとそこまで変わりません。そこで通常のブートオプションでは起動できないと思い、いろいろ試したところ、without GUIとwithout Boot Splashなら起動ができたため、なんとかインストールをすることができました。

4.インストール編 Ⅱ.インストールと起動

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起動直後のデスクトップ画面はこんな感じ。だいぶmacっぽい印象です。
私はそのまま普通にインストールしましたが、実はライブ環境のときから日本語入力環境が整っています。

このままインストールは問題無く終わりました。そのまま起動をする際に問題が発生。ライブ環境での問題と同じく起動アニメーションは出るがその後で止まるという事態が発生。このタイミングでR732のことを思い出し、これはレガシーモードでもう一度インストールしないといけないのかって思っていたのですが、BIOS設定を見てみるとレガシー優先になっていました。この段階でわかった人も居るかもしれないのですが、これUEFIモードでも起動できるようにisoファイルを焼いているので、R732とは逆でUEFIモードにしてもう一度起動すると、起動することに成功しました。

5.設定

インストールしたらまずやることがあります。パッケージの更新です。

スクリーンショット_2020-06-20_15-16-37

いつもの

sudo pacman -Syu

を入力します。大いなる力には大いなる責任が伴います。

そのままパッケージを更新し終わればほぼ終わりです。同じGUI環境でインストールできるManjaro Linuxとは違い、こちらはもう日本語環境が設定されているため、もうこれで初期設定は終了です。お疲れ様でした。

私はオプションとしてAURヘルパーのyayのインストールとフォントのインストールを行いました。R732の記事にある程度書かれているので省略します。

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あとプリインストールされているブラウザはChromiumです。割と珍しい

6.おまけ

neofetchでシステムの概要を見ていきます。

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全然重くはないです。優秀

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アイドル時の様子をhtopで見てみます。すごい

後記

Alter Linuxをインストールして使ってみました。一応こちらはBeta版ではあるので、Manjaro Linuxに比べると安定性はちょっと劣ってしまう感じではありますが、それを上回るメリットがあると思います。Arch系ディストロのなかではかなりの初心者向けでありながら上級者にも割と使いやすい部類に入るのでは無いでしょうか。

現状のデスクトップ環境はxfceとLXDEの2つで、後にKDE-Plasmaも作るとのこと。LXQtやOpenboxでも作っても良いのよ(小声)

追記

このあとまたX220で起動できなくなってしまったので、あれはまぐれで起動したとみなしてもう一度インストールする運びになりましたが、UEFI onlyでも結局起動せず。流石にこのまま問題が解決されるまで待っていることはできないため、申し訳ないのですがX220にはしばらく別のディストロを入れることにします。あとはX100eという動作がクソ重いThinkPadで32bit版をインストールしたのでちょっとした記事を後日作ります。

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