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フランスひとり旅(7,8日目: 帰る日)

6日目からの続きです。

(旅の全体のスケジュールはこちらの記事でご覧になれます) 

 フランス一人旅7日目と日付が変わった8日目です。
今日でフランス一人旅も終わりで、シャルルドゴール空港から成田へ。日本に帰ります。


起床してアルセナル港公園を散歩

6時半ごろ 目覚ましで起きます。昨夜はTGVの遅延とチェックインが心配で神経が高ぶり、あまりよく眠れず疲れが残っているように感じます。
7時 昨夜に続きもう一度シャワーを浴びて、スーツケースのパッキング。
といっても、昨晩ほぼ完了しているのでスムーズ。行きよりもスペースが余裕が出来たぐらいです。
7時30分 昨晩少し見に行った「サン・マルタン運河」に沿って散歩することにしました。ホテルの螺旋階段の片隅に無理やり設置されている、謎の手動ドアのエレベーター、乗り場に籠が来る前にヒンジ扉を引いてみると開きません。さすがに籠が来ないと、乗り場の手動扉にはロックがかかっているわけですね。籠内のドアは折り戸の自動式で、階に到着すると内側に扉が出てきます。1階まで降り、フロントに鍵を預けて散歩に出発です。
 それにしても、昨日まで2日ほど過ごした南仏と比べて、朝のパリは肌寒く感じます。この日の気温は14℃でした。昨日過ごしたニースが28℃だったので、結構な気温差です。
 
7時40分 近代的な建物の「オペラ・バスティーユ」というのがホテルの近くにあるということを調べて見に行きました。バスティーユ広場の尖塔に向かって歩いていると、進行方向の右側に他の建物ごしに眺めることが出来ました。

奥に見える近代的な建物が「オペラ・バスティーユ」

 その後運河の川辺まで降り、ホテルの方向に引き返すことにしました。私が歩いた運河沿いの場所は「アルセナル港公園」というところだそうです。運河に係留された船を見つつ歩いていると、ジョギングしている人もいれば、朝から酒を飲んでいる若者やテントなどもあり、高級な雰囲気とは言い難いかんじでした。「モルネー歩道橋」のたもとにある螺旋階段をのぼり、ホテルに戻ります。

サン・マルタン運河に掛かるモルネー歩道橋が朝日を浴びる

地下鉄とRERでシャルルドゴール空港へ

7時55分 部屋に戻り、最終の荷物確認をしてからチェックアウト。
地下鉄1号線とRER・B線を乗り継ぎ、シャルルドゴール空港に向かいます。まずは今朝散歩したばかりのサンマルタン運河に沿った道を進み、地下鉄の「バスティーユ」駅を探します。Googleマップを頼りますが、この旅で学んだように、やはり地下鉄の入り口の場所は全く違う場所にありました。先程見たオペラの近くが地下鉄の入り口。

地下鉄1号線の「バスティーユ」駅の入り口

8時05分 地下鉄の改札に到着。1日目から使用を開始した1週間使えるパスが有効期限内なのでこれを使ってシャルルドゴール空港に戻ります。
 モバイルSuicaの要領で改札にタッチするも開かなかったため、もう一度タッチしました。おそらくこの行動が2回同じ駅でタッチしたふうに捉えられたのでしょう、改札は開きません。
 改札の窓口で確認しようとするも、誰もいない様子です。ひと気の少ない改札で激怒して怒鳴っている白人男性がいました。窓口に誰も居ないと思ったら、激怒している人がいるから出てこないでガラス越しに話をしているようでした。男性が金属製の改札を叩いた時はビクッとしました。こういう状況なので、仕方なく紙の一回券を買うことにしました。有効なパスを持っているのに、余分に2€以上も払う羽目に。MOTTAINAI
8時10分 やっと地下鉄のホームに到着すると、進行方向の前方が明るいことに気付きます。今朝散歩の時にみた運河に掛かる橋のガラス部分は、この駅のホームだったと気づきました。

8時17分 「シャトレ」駅で地下鉄1号線を降りて乗り換えです。動いていない"動く歩道"の上をスーツケースを押しながら、結構な距離を歩いてRERに乗り換えます。改札は先程余分に買った紙の一回券で通過。もう1回RERの入り口の改札があるのかなと思っていたら、もうRERのホームにおりました。

RERのB線を目指して てくてく

8時30分頃 日本のSuicaの感覚だと入場と出場が揃わないとエラーとなるので、色々と不安なのですが、まずは空港に到着することを優先し、来た電車がシャルルドゴール空港行きだったのでこれに乗りました。
 乗客はあまり多くないように感じました。途中停車駅の「ガール・デュ・ノール(北)」駅で多くの人が降りてさらに空いたため、ボックス席を一人で使って座ることができました。

8時50分頃 「オルネ・スー・ボワ」駅停車

 シャルルドゴール空港の第1ターミナル駅で多くの人が降りるので、私もつられて降りそうになってしまいましたが、国際線最寄は次の駅・終点です。

9時07分 シャルルドゴール空港第2ターミナル駅のホームに降りると素晴らしい晴天でした。帰る日にこれです。
 あの曇天の3日間は何だったのでしょう。エスカレーターを上がるとゴミ箱にお吐きになっている白人男性がいました。いろんな方がいます。
 そして緊張の改札では、iPhoneをかざすときちんと開いてくれました。一安心。

9時10分 エスカレーターあがってすぐのmonop'daily で、お土産のお菓子などを買った後。2Eターミナルに向かいます。

シャルルドゴール空港
フランスの旅も終わりに近づいてきました

9時20分 ドーナツを食べたくなり、マックに入りました。POSシステムの不具合なのか、タッチパネル式のオーダーマシンが故障していて、有人レジも現金払いのみということでした。

最終日の朝食はマックカフェのコーヒーとドーナツ

9時35分 機内持ち込み荷物の大きさと重さのチェックを受けてから出国審査に進みます。日本国のパスポートがあるのに、出国時もまた有人の窓口の列に並ばされます。審査官はフレンドリーで日本語で話してくれました。一人旅の緊張する時間のちょっとしたなごみ。
 その後は保安検査場に進みます。なおアプリ上の搭乗券に、ゲートが表示されていないので、係の人に尋ねると便名から検索して教えてくれました。「K」のゲートでした。私の後ろの列もだいぶ長くなってきました。

「K」のゲートに行くと日本に帰れる♪

 荷物検査はだいぶ並びました。やっと順番がきて金属探知機を無事に超えた後、私のリュックが再検査のレーンへ。ここのスタッフは航空会社の社員ではないので、我々は客ではないという理屈なのか、仲間内で雑談しておられました。これが列が長くなる元凶だと思われました。雑談後に私のリュックの中身が完了。するとあのトレイの中に誰かがiPadを忘れたなどとやっている。言わんこっちゃない。羽田の保安検査場を見学されてはいかがか。
10時10分 変わった回転寿司コーナーを眺めながらやっと搭乗ゲート近くまで来れました。お店があったのでまたお土産を購入します。
 駅も空港のミネラルウォーターは3€ぐらいと高いのですが、その横に無料でお水が出てくるマシンがあります。神の見えざる手はどのように働くのでしょうか。などと疲れた頭で考えてみます。

解放感のある国際線ターミナル

11時25分 搭乗ゲートに並びます。帰りは自分の座席のすぐ上にスーツケースもお土産も収納することが出来ました。エールフランス航空とは言え、日本行きの飛行機というのは安心できます。やはり「帰る国がある。帰る家がある」から旅は楽しいのでしょう。永遠の旅行者への憧れもありますが、私には無理そうです。
12時 ほぼ定刻にドアが閉まります。空港が混んでいて離陸したのは12時45分を過ぎていました。

ベルトサインが消えた後、後ろの窓からながめたフランス

14時頃 機内食の提供が始まりました。せっかくエールフランス航空に乗せていただいていますので、飲み物はシャンパンをお願いしました。

シャンパンと共にいただく機内食

 帰りの飛行機では、ほとんど座席を離れませんでした。モニターで「かがみの孤独」というアニメの映画を1本見て、本を読んで過ごしました。
 読んだ本は、原田マハさんの「ジヴェルニーの食卓」。まさに今回のフランス一人旅で訪れたモネの邸宅と庭を思い起こしながら読むという贅沢をししました。

東京時間・深夜1時50分

 6日目の夜はあまりよく眠れなかったので、機内ではよく眠れるだろうと思っていたのですが、一度きた睡魔を逃してしまい、その後はあまりよく眠れませんでした。
 東京の時間で深夜1時50分ごろ、2回目の機内食を頂きました。エールフランス航空の場合、ロングフライトだと2回目の軽食が出るようですが、結構豪華だなと思います。

紙袋に「召し上がれ」と書いてあります。

 しかし、14時間の超ロングフライト。この6日間、ほぼ20,000歩を歩き続けた体には少し堪えます。

ロシア上空を通れないため、鬼ロングフライト

成田に到着

午前9時30分ごろ 定刻から約30分遅れて成田空港に到着しました。

成田空港に到着したエールフランス航空246便

成田空港ではポケモンが様々な外国語でようこそと言っているイラストが壁面に描かれていました。そして日本語だけはおかえりなさいみたいな吹き出しだったのが印象的でした。
 スムーズに入国審査を終えて税関に進もうとすると、小さい犬が私のスーツケースにフラフラ近寄ってきました。そしてそのリードを引いている係の方から荷物を検査するといわれました。果物やお肉を持ち込んでいないか探知するための「フルーツ犬」だそうで、ドキュメント番組などで観たことがあったななどと思いながら、スーツケースを広げることに。もちろん違反品は無く、ご協力ありがとうございます。と言われて税関へ。私の隣で荷物を広げていたおばあさんもハズレでした。「一昨日までは調子よかった」とのこと。昨日と今日はお仕置きでわんちゅーるなしだ!

10時過ぎ 無事に税関も通って日本に帰ってまいりました。空港の中でユーロを日本円に替えた後、「えきねっと」で成田エクスプレスを割引料金で予約。一気に自宅付近へと近づきます。

成田空港から快適な帰路
狭軌の線路と進行方向を向いたシートに日本を感じます

 この8日間の一人旅を終え、有給消化の終わりも近づいてきました。
新しくお世話になる転職先の会社のことなどにも思いをはせながら、まずは帰宅して洗濯機を回し、スーツケースを空にするところから日常が戻ってきます。

 フランス、行けてよかった。行くって決めて計画して実行できてよかった。一人旅はやめられませんね。

(長文をお読みくださり、ありがとうございました。)

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