【フランス留学】ブルターニュへ #1
フランスへ留学して2ヶ月が経ち、3週間の休みがやってきた。
これはフランス全体である2週間のバカンスに加えて、自分の通う学校の時間割の都合によるものだ。
私の通う日本の大学の夏休みは5週間程度であるので、この3週間のバカンスは自分にとってはかなりの長さ。
金曜日、休み前最後の授業でプレゼンを終わらせ、清々しい気持ちで家に帰る。
そんなことはさておき、まずはフランス北西にあるブルターニュ地方に行くことにした。計画は先週から少しずつ立てていて、宿泊するホステルの予約やバスの予約も済ませていた。あとは行くだけ(なハズ)。
土曜日、日中に部屋の片付けと洗濯を済ませる。後々の旅の予定も立てながらゆっくり過ごして、夜はリュックに荷物を詰めたらさっさと眠りにつく。
ブルターニュ地方へ行くために、パリを経由する。前回のパリ行きよろしく、早朝の列車でベルシー駅へ。天気は良さそうだ。
日が昇るのが遅くなってきたのを感じる。川辺で朝日を浴びるのはとても気持ちが良くて、好きだ。
きっとメトロを使うべきなのだろうけど、ひたすらに歩く。今日は特に目的の場所も決めていないので気楽に行こう。
フランスには日本のようなゴミステーションは無く、それぞれの建物の外にある大きなゴミ箱にゴミ袋を入れていく。それに、フランスの公共の場所にはかなりの数のごみ箱が設置されている。ごみの回収、とんでもない苦労だろうだなと思う。感謝。
ルーブルの上に虹が出ていた。なんだか嬉しい気持ちになる。
ルーブルには前回すでに来たので素通り。
今回はもう少し先にあるオルセー美術館に行ってみようと思う。
ルーブル程は長くない列に並び、持ち物のセキュリティーチェックを受けて中へ入る。今回もチケットは買わずに学生証を出して入館。
中に入ってその広さと美しいアーチの天井が目を引く。元々パリ万博のために作られた駅舎を改造して作られた美術館であり、広間には列車のように彫刻が並んでいる。
オルセーはルーブルよりも後の時代の作品が展示されているため、作風の違いを見ていてとても面白かった。印象派の画家の作品は恐ろしく個性的(この表現は適当ではないけれども)で、粗い色の粒が一つの情景を描いているのは近くから見ても遠く離れて見ても驚かされる。
この印象派の説明を読むと、わざわざオールドレンズを使ってなんでもない風景を撮る、という自分が好きな写真にも少し近いものを感じる。(特にアカデミズムの権威に刃向かっているわけでも、時の移ろいを写し込んでいるわけでもないが…)
オルセーを出て、ぶらっと散歩。
エッフェル塔は遠巻きに眺める分には人もまばらで素敵。根元まで行くと観光客向けのストラップやミニエッフェルタワー、"I love Paris" Tシャツを売る人に、塔の上へと登る人で溢れかえっている。
こちらはダン・ブラウンの「天使と悪魔」に出てきた教会。なかなか古い作りの教会のようで、あまり飾りすぎないのが良い。
そのあとまたセーヌ川を渡ってパリの右岸へ。
今晩泊まるホステルはパリの北側にあるので、そこまでゆっくりと歩いて行く。
途中でサン・マルタン運河沿いを歩く。アメリがここで石切りをして遊んでいたシーンは印象的だ。この日は天気も良く、運河のへりに座っておしゃべりやピクニックをする人が沢山いた。ワインを買って外で楽しむのがなんともフランスらしい。
日が暮れる頃にやっとホステルに到着。チェックインを済ませてひとまず落ち着く。こういうタイプのホステルに宿泊するのは初めてだが、フェリーの部屋に似ていて特に違和感は感じなかった。
確かに移民の多いエリアだなとは感じたが、大して危険そうな雰囲気はなかった。せっかくなのでカメラだけを持って外に出てみる。初めてメトロに乗って中心部へ。
夜はまた雰囲気が違って素敵な景色だった。昼よりも何倍も車通りが多く、コンコルド広場の近くではクラクションの嵐。
夜の街歩きにも満足して、またメトロに乗って宿へと帰る。
帰り道に遅くまで空いていたお店で明日の朝に食べるバナナを買う。近くのパン屋さんも空いていたので残っていたピザを買って食べる。
部屋に戻って、フロアにあるシャワーを浴び、歯を磨いて就寝。
明日は朝一番にモンパルナス駅からモン・サン・ミシェルへ向かう。
#2に続く。
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