境界性パーソナリティ障害の自傷行為、それを使った脅しの正しい対処法
この記事は境界性パーソナリティ障害の方を近くで支えている方向けの記事です。(特に養育者、恋人)
私は元境界性パーソナリティ障害当事者です。
境界性パーソナリティ障害当事者の問題行動(オーバードーズ、自傷、自殺企図、脅しなど)に困っている方の参考になれば嬉しいです。
なぜ境界性パーソナリティ障害は問題行動を起こすのか?
見捨てられ不安、関心を惹きたい、愛情の確認行為
全てがそうとは言いませんが、これが理由なことがかなり多いです。(自罰感情もあります)
基本的にはこんなに私が傷ついたのを分かって欲しい、見捨てられ不安で苦しいからあなたの愛情を確認したい、こういう理由が多いです。
私も境界性パーソナリティ障害(以下BPD)が酷かった時は、
こんなに辛いの!ねえ分かって!という気持ちと、お願い優しくしてという気持ちと、愛情の確認から自傷行為が辞められませんでした。
あなたのせいでこれだけ傷ついた、という復讐的要素もあります。
私の場合は、自分を傷つけたから、痛いことをしたから、こんな自分でもまだ生きていてもいいよね?という自罰感情からくる心理的取引もありました。
自傷行為は自罰感情解消のためにやっている面もあります。
しかし、かまって欲しくてやっていることもかなり多いです。(特にアピールするような場合は)
自殺企図は本気で自殺しようとしてる場合もあります。
私はただの構ってちゃんだから気にしなくていいよということが言いたい訳ではありません。
彼らのSOSのサインでもあるのでスルーすることは良くないです。
ただ、彼女や彼の目的が構って欲しいからだとしたら、自傷行為や脅しやその他の問題行動がある度に過剰に反応してたら、どうなると思いますか?
そう、問題行動は増えていきます。
問題行動をするBPDの恋人とのよくある悪いパターンを紹介します。
BPDの恋人が問題行動をする(自傷、自殺企図、オーバードーズ、それらを使った脅しなど)
↓
健常者の恋人は、恋人の危機に焦って、BPDの恋人の要求を飲んだり、迎えに行ったり、とても心配する
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BPDの恋人は一時的に不安な気持ちが解消され、満たされる
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BPDの恋人は不安な感情が問題行動によって解消されることを覚える
不安になる度にBPDの恋人は問題行動を増やしていく
↓
健常者の恋人は疲弊していく
そして問題行動に慣れて反応しなくなっていく
↓
前と同じ反応が得られなくなったBPDの恋人は、自傷行為などをエスカレートさせていく
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度重なる自傷行為や脅しや要求に疲弊しきった健常者の恋人に別れを告げられる
↓
BPDの恋人は酷く悲しみ、やっぱり私は誰にも愛して貰えないんだ…などと絶望する
絶望した結果、本気の自殺企図をする場合も
これが非常によくある悪いパターンです。
このパターンを繰り返して、BPD患者が最終的に見捨てられてしまうという絶望感を何度も味わい、病状がどんどん悪化していく事は本当に多いです。
(私もそうでした)
結局BPDの自傷行為やそれらを使った脅しへの正しい対処とは?
・見放さないと言うことは伝えつつ、一線を引いた対応を取る
・過剰に反応せず、冷静に対応する
・それをすると悲しいし心配だと言うことも伝える(あくまで冷静に)
私はこれが一番良い対応だと思います。
具体的な対応については、有料記事に載せますが、BPDには一線を引いた対応というのが重要なポイントになってきます。
ルールを決めて、その通りに動くのもいいと思います。
こちらのルールに関しても有料記事の方に詳しく載せるつもりです。
ただ、その際に重要なのは、見捨てられ不安を煽らないように、見放さないし心配しているということは冷静に伝える必要があります。
繰り返しになりますが、過剰に反応するのが良くない、というのは決して無視しろという意味ではないので、誤解しないでください。
スルーした結果、BPD患者が絶望し、本気の自殺企図に走る可能性も充分にあります。
恋人や家族の自傷行為は心が痛むし、とても心配だと思います。
焦ってしまう気持ちもとても分かります。
ですが、彼や彼女の病状を悪化させない為にも、あなたとの関係を継続させるためにも、過剰に反応することは控えた方が良いでしょう。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
今後も境界性パーソナリティ障害についての無料記事を書いていきます。
前述した有料記事も作成中です。
どちらも当事者の方や近くで支えている方にはかなり参考になる内容だと思います。
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