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「禅の響 -ZEN no OTO- | 真蹟 」音という筆跡

送り出す

心預けた人

この世で一番、尊敬をした人

全てを知っている人

心は波打つ

 11歳の頃、尺八を初めて教わった先生が亡くなられた。子供の頃の自分、青年の頃の自分、成人し社会に出る自分。尺八を通して色々と教わった。

 あの頃は、正座も慣れておらず、稽古に行くだけで苦痛の日々だった。正直、音に惚れていた私は、尺八の古典の面白さもわからず、さぞ先生は苦労されただろうと思う。このような不甲斐ない弟子を誇りに思ってくださっていた事、また何も恩を返す事ができないまま、お別れをしてしまった事。心残りがたくさんある。

 筆ではなくとも、確かな師匠の音は「真蹟」として、私に残っている。

 先生の追悼として、この曲を捧げます。


 

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