即興短詩集
陽光の螺旋ほどいて柳散る
コスモスの花弁コスモの綻びか
謂われなき罪過をどうぞ黒葡萄
◇
枯れ向日葵の一群の
ひとひらのイエローほどの
不幸があるかと問い始めた子
きみの朝顔どこにいったの
◇
無形の雲すら責め立てて
雨下を追いかけ続ける男は
先にある背と自らの背が
かけ離れるごとにほくそ笑む
殴る人は失せ
可愛らしげに
裾を掴む人もいなくなった
その歩みを止めるものが
道端の野花だけになったのなら
渡せなかったシクラメンにあげた水を
ふたたび絞り
靴痕にそっと落とすのです
◇
不意に、この一瞬を見逃すなと言われた気がしてシャッターを切った。数秒後に雲の二色配色は消え失せ、見慣れた空へと変わった。
◇
#詩 #ポエム #俳句 #写真
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