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RIPPLE〔詩〕

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2022年5月の記事一覧

サロルンカムイ 【詩】

サロルンカムイ 【詩】

 白日の待ち合わせ

 不器用に踊った黒い夜

 赤い火が小さく燃えていた

  ベランダの植木鉢のなかに

   如雨露でふたりの湿原を作った

 「守ってたつもり」

 「守られてばかり」

 答え合わせの叶わない日々を

  神話にするなら

   どうしても供犠が要ったのでしょう

 断末魔はなぜか

  ずっと後から薄く響いて

   ひとり暮らしの生活音に

    溶け込んでは すぐ

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