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RIPPLE〔詩〕

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2019年10月の記事一覧

俯いた夜長が空へ広がる。沈んだチェロの響きが解き放たれる。透き通っていく空に願いをかけた。
木々の葉がその音に触れ、かすかに身を震わせる。準備を始めたのだ、主役になるための。人から主役を奪い取るための。
人の出会いと別れや、希望と挫折の色を薄めながら、葉は君の色を濃くしていく。