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引き伸ばしレンズの利用☆最上級編  ♡ベローズのすすめ ニコンPB-4紹介

 この写真は150mmF4.5の引伸しレンズ+ベロースで撮影したものです。このような輪郭に色にじみがない、ボケの綺麗な画像は高性能レンズだからこそ得ることができるものです。(1500円くらいで購入したレンズですけど、、、) 150mmという長焦点レンズで接近撮影をしているので、レンズ~像面の長さは20cm程度になりますので、ベローズ必須と言って良い領域です。

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はたして、ベローズって何??
撮影レンズとカメラの間に挟む伸縮自由な蛇腹のことです。フィルムカメラ時代はどこのカメラメーカーでも売られていましたが、いまはほとんど売られていません。ベローズはAFカメラ時代にAFとして使えない機材だから仕方ないともいえます。 

M42ヘリコイドの限界点
引き伸ばしレンズで写すなら、ミラーレスカメラ+薄型M42リング+M42ヘリコイドという組み合わせで使うのが便利ですが、M42ヘリコイドやM42の接写リングを使って20cmも繰り出した状態で写すと、周辺がケラれてしまいます。これはM42マウントの内径がフルサイズには小さすぎるから。。。上はソニーα7にM42アダプタ付き、下はニコンFアダプタ付きの写真ですが、M42マウントの内径がフルサイズよりかなり小さいことがわかるかと思います。

マウント径b

M42ヘリコイド+薄型M42リングを付けたフルサイズミラーレスカメラの場合、レンズがどのくらい離れると隅がケラれるのか確認するために作図してみたのがこちら。。。M42の取り付け側のマウント内径は約38mm、レンズ瞳径は10mmで作図してみたのですが、10cmくらい離れるとケラレ始めて、それ以上離れると徐々に隅が減光していき、20cmでは隅の光量はほぼ0となりそうだということがわかります。

M42けられ限界

実際にこの条件に近くなるようEL-NIKKOR75mmF4+薄型M42リング+M42ヘリコイド35-90mmを付けて伸ばしたときと、それにM42接写リングセットを付けたときがこちら。全部乗せ状態では隅がケラれてしまっています。こんなときに使うと便利なのがベローズなわけです。M42マウントアダプターを使ってM42マウントの位置を像面から離す方法もありますが、それにM42ヘリコイドを付けるのは使い勝手が悪いのでベローズをお勧めします。

M42けられ

最近はこんな安価な軽量ベローズもあります。

新品で手に入るベローズも軽量で良いのですが、最高のベローズだと思っているのがこちら。旧製品ですので中古でしか入手できないのは悩みどころですが。。。おまけに生産数量もあまり多くないようにみえるので、オークションでの出品も少なめです。
ニコンの旧製品である PB-4ベローズはシフト/ティルトが可能です。このベローズ独自の特殊機能とも言え、これがおすすめの理由です。アオリ撮影が使いこなせれば撮影領域も増えます!!

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あおり撮影とは、かつてプロカメラマン(特に物撮り系)のひとに必須な技術でした。自由なあおり撮影をするために、バカでかい4x5(シノゴ=フィルムサイズが4inchx5inch)を使うのが普通な世界でした。
なぜあおり撮影が物撮り系の必須技術だったかというと、像面を自由に傾けることが出来たからです。この作例は、ニコンPB-4ベローズに90mmF5.6の引き伸ばしレンズを付け、左は通常撮影、中央は商品撮影のように電卓全体にピントをあわせたとき、右は逆にメーカーロゴだけにピントを合わせたときです。絞り値はいずれもF5.6の開放です。今だったらフォトショでいじれば一瞬で、、と言われてしまうかも知れませんが。

あおり


シリーズはこちら


ニコンマウント用の新品のベローズの中では剛性があるので安心感があります。ニコンマウントなら変換アダプタも各種手に入るので使い回しが楽です。

引き伸ばしレンズのL39をM42に変換するリングです。


ニコンのベローズにM42レンズを付けるときに使うリングですが、引き伸ばしレンズのL39にL39-M42リングを付ければ引き伸ばしレンズを付けられます。


ニコンZマウントのカメラを使っているならこれが便利
ニコンZマウントにソニーEマウントのレンズやベローズが付けられます。Zマウントのアクセサリーは少ないので、ソニーEに変換してからZにするのも手です。

ペンネームのレンズ豆とはこんな豆です。昔のカメラ帝国ドイツでは、ソーセージやジャガイモと一緒に煮てスープにします。レンズ豆スープ(レンズンズッペ)ですね。









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