私の愛用するニールメッド・サイナスリンス(鼻うがい)関連で良いニュースを見つけました。
表題に書いた通りですが『【鼻うがい】でコロナ陽性者の重症化・死亡率が1/8に!』というものです。スゴイ!
これが本当なら『みんな鼻うがいしてコロナ終了!』で良くない?とか思ったりしますが。
実際のところどうなのか。
記事と論文の抜粋から見ていきたいと思います。
部分抜粋とはいえ長いので引用部は適当に飛ばしながら読んで下さい。
なお、結論を先に書くと『イソジンと重曹が有効なのは良かったとして、生理食塩水のみでの効果も知りたい。』という感じです。
◆該当記事
PR TIMES に載っていた[2022.01.19]の記事です。
鼻うがいが新型コロナに対して定量的に効果があると示されたものは、日本語のものでは初めて見たかもしれません。以下です。
上記の要点のみ以下に抜粋します。
これだけでは判断できません。
次に論文を見ていきます。
◆論文(COVID +外来患者の罹患率と死亡率を減らすための生理食塩水洗浄の迅速な開始:全国データセットと比較したランダム化臨床試験)
記事中で示された論文の要所を自動翻訳し内容を見ていきます。
なお、ソースは以下です。興味のある方はすべて見ていただいても良いかと思います。
全体は長いので、概要のみ以下にまとめます。
(文字の強調表示は私が行ったものです。)
◆用いられた洗浄液について
いくつか気になるところはあるのですが、重要なのは『等張鼻腔洗浄液240mlにポビドンヨード10%2.5mLまたは炭酸水素ナトリウム2.5mLを1日2回、14日間』という部分。
等張鼻腔洗浄液というのは生理食塩水ということで良いかと思います。
しかし、それをベースにポビドンヨード(イソジン)か炭酸水素ナトリウム(重曹)を使用しているということ。
容量なども考えるとこれは通常の鼻うがい用の洗浄液ではありません。
ニールメッド・サイナスリンス公式の洗浄剤には重曹が含まれていますが、その割合はおそらく以下です。
・塩:96%
・重曹:4%
ボトル240mlあたり、約2.3gの洗浄剤として重曹は約0.1gです。
容積をシンプルに重量換算するとして、論文と同等の容量では25倍の重曹が必要となります。合っているのだろうか。不安だ。
◆まとめ
PR TIMES の記事ではこんな画像で『ニールメッド・サイナスリンス』が使われています。
しかし、よく読んでみると実際に使われた洗浄液はサイナスリンスのみではなさそうという感じでした。残念。
私は総合して考えて鼻うがいに効果があるとは思っていますが、論文自体はあまり良い内容とは思えません。(査読未のものですが。)
参加者の数が少なかったり重症化率の算定基準(比較対象の時期や年齢層など)が曖昧だったり、素人の私が見ても気になる部分があります。
もうちょっと良い論文で効果を示して欲しいところです。
というか、そもそも生理食塩水のみの実験もやって欲しかった。
誰か、やってくれ。
◆おわりに
とはいえ、論文の条件であればサンプル数が少ないとはいえ効果はでています。
アルカリ化によるウイルスの不活化というのは以前から結構見ていたので、『1%濃度の重曹水で鼻うがい』は実際に効果が高いのかもしれません。
(生理食塩水のみでも効果はあると思っていますが。)
予防のためにやるなら生理食塩水、感染するか体調が怪しい場合は重曹を1%にブーストさせるのもありだろうか。
とりあえず、重曹水の安全性を確認したうえで、徐々に濃度上げたり実験してみようと思いまーす。
鼻うがい、まったくやったことない人は以下の記事をどうぞ!