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あのクズを殴ってやりたいんだ7話 感想

7話は佐藤ほこ美(奈緒)と海里(玉森裕太)のウキウキ初デートから一転、劇的な別れの回となりました。

「あのクズ(海里)を殴ってやりたい」から始めたほこ美はボクシングに魅せられ、プロテストを受ける決意をします。

ボクシングで人を死なせた絶望からクズを演じていた海里も、ほこ美に影響されて前向きに生きる決意をし、スポーツカメラマンへの夢の一歩を進みます。

スポーツカメラマン朝倉(安井順平)のアシスタントになった海里は、かつてのボクサー仲間の井崎(濱田崇裕)がラスベガスで世界タイトルに挑戦する密着取材のカメラマンになる話がきます。

やってみないかと朝倉から言われ、やらせてくださいと即答する海里。

最低半年は帰れないと聞き、ほこ美に言いだせない海里。

すると前回の感想でキーマンだと書いた海里の弟分で同居人のカメラマン相澤悟(倉悠貴)が動きます。

悟は恐らく海里がボクシングで死なせた平山大地(大東駿介)の関係者で、密かに海里を憎んでいると思われます。

スポーツカメラマンを目指して生き生きしていく海里に「変わりましたよね。ほこ美さんと出会ってから」と苦々しく言います。

海里にはどん底の人生を生きて欲しかったのに、ほこ美の影響でどんどん前向きに生きていく。

悟は画策します。
ほこ美を密かに嫌う新田撫(玉井詩織)に、陰口ばかり言わないでボクシングに傾倒して仕事が疎かだとか上司に告げ口するよう仕向けます。

そして悟はほこ美を待ち伏せし、海里より先にアメリカ行きが決まったことと恋愛の難しさを伝えます。

「どっちかがどっちかの重荷になったらお互いに不幸にしちゃいますもんね。俺はほこ美さんの味方ですけど」

海里に良い影響を与えるほこ美が邪魔なので、ほこ美に手を引かせたいのです。

ほこ美はまんまと悟の策略にはまった形です。
自分から別れを切り出しました。

もちろん別れるのはほこ美の意思であり、夢を追いかける海里の重荷になりたくない気持ちから決めたことです。

最低半年は会えない。

時間的な長さでは乗り越えられるようなものですが、
待っている人がいるとなると焦りが生まれます。

海里がスポーツカメラマンとしてやっていくために仕事を成功させなくてはならない。
それは海里一人のことではなく、世界タイトルに挑戦する井崎の夢が叶うかどうかのことでもあり、井崎と向き合っていく濃密な時間が必要です。

すぱっと別れて身軽で挑戦した方が良いとほこ美は考え、別れることにしました。

でも悟が先に「重荷」という悪魔のワードをすりこまなかったら、別の結果になったかもしれません。

さらに悟から先に聞いていなかったらアメリカ行きに取り乱して感情をもっと露出したかもしれません。
冷静に別れを言えなかったと思うし、そうなれば海里の気持ちも変わったと思います。

実際、重荷になるかどうかなんてわからないですから。

ほこ美のミット打ちを海里は受けながら伝えます。

「俺、アメリカに行く。修業してくる。」
「応援します。」
「ほっこー、俺と離れて平気?」
「全然。私、忙しいんで。プロテストまで集中できていいかも。」
「俺ちゃんと前に進むから。ほっこーのお陰だから。」
「私にどうしてそんなに頑張れるのかって聞きましたよね? 海里さんのお陰ですよ。プロテスト絶対合格してみせますから。アメリカで頑張ってください。」

「私、待ってないですから。だからこれでさよならです。」

「うん。ほっこー今までありがとう。」

私はこの7話はけっこうやられました。
こんなさっぱりした別れって。


まあ今は7話で中盤なんで、ドラマのラストはハッピーエンドかもしれませんが(恐らくそうなるだろう。)
ぐずぐずしないですぱっと展開していく感じは気持ちが良いです。

♥️✨♥️✨♥️✨♥️

他に7話の見せ場は二人の人物がほこ美に本心を伝えたことです。

まず同期の新田撫。

ほこ美の会社のパソコンをわざと隠してほこ美を窮地に立たせ、それがほこ美にバレかけたら

「残業できないなら配置換えの希望出したら? 大葉さんに気に入られてるからって偉そうに。私、同期の中でほこ美が一番嫌いだったの。みんなしてほこ美ほこ美ってさ」

と本人に言い捨てました。

仕事ができるほこ美がミスした撫をかばって上司からポイントをあげたり、地味で真面目で女子力無いのにモテたりするのが許せないのです。

悟に言われて上司に「ボクシングやりたくて定時にあがるために他の課の私にまで仕事押し付けてくるんです。」
とついに嘘までついて裏で画策し始めました。

✨♥️✨

そしてほこ美についに告白した大葉(小関裕太)のラストシーンが盛り上がりを見せました。

大葉は海里がアメリカに行く前、プロテストの日だけは戻ってきてほしいと伝えました。

「俺、佐藤が好きです。佐藤の悲しむところ見たくないんてす。もしプロテストの日に戻って来なかったら、俺佐藤に…」

しかしプロテストの日に海里は戻って来なかった。そう都合がつけられるわけないですよね。

プロテストが終わってしんみりするほこ美に大葉は告白します。

「佐藤、俺さ。佐藤が苦しむのもう見たくないんだ。佐藤のことがずっと好きだった。というか超好きだ。佐藤を支えるの俺じゃだめかな?」

出ました。
俺じゃだめかな?

当て馬がヒロインと視聴者をキュンとさせるお決まりの言葉です。

ていうか大葉はちゃんと約束を守って半年は気持ちを伝えなかったんですね。

大葉のキャラはかなりカッコ良いです。
優秀なのに自転車に乗れないとか人間味溢れるところも含めて素敵なキャラだと思います。

8話以降はライバルに名乗り出た大葉が参戦して、
面白くなっていきそうです。

♥️✨♥️✨♥️✨♥️

海里は自分に懐いてくれている弟分の悟に実は憎まれていたと知ったら、また苦しんで自分を見失いそうになるかもしれません。

5話でほこ美が苦しむ海里を抱きしめて言いました。

「自分を壊さないで。それでも前に進まなきゃならない時は私があなたを殴ってやります。あなたのことが好きだから私が殴ります。」

タイトルのあのクズを殴ってやりたいんだの「殴る」の意味が反転した瞬間でした。

それが伏線となっているなら、ほこ美が海里を助けるために殴る展開があるかもしれません。

ほこ美はこのドラマの初回で婚約者に結婚式当日逃げられ、頭にカーラー、バスローブ姿で追いかけて転んで鼻血を出すという、これ以上無いほどのみっともなさを式のカメラマンの海里に写真を撮られてからのスタートでしたが、
そのほこ美が海里を助けて殴るほどの愛で包むとしたら、鮮やかな変化になります。

✨♥️✨♥️✨♥️✨

✨✨✨

いつも録画してCMをスキップして見るので気付かなかったけど、このドラマの途中でコロワクのCMを見ちゃいました。
これだけ薬害が出てるのに、いまだに人が良さげな感じで誘導するCM流して気分が悪かったです。

✨✨✨✨✨✨✨

読んでくださり、ありがとうございます。

また次回も楽しみに見て感想を書きたいと思います。

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