92歳のパリジェンヌ_LemongrassKiyo

「92歳のパリジェンヌ」を観て考える。

今回はフランス映画、2016年フランス映画祭エールフランス観客賞を受賞した「92歳のパリジェンヌ」という、実話の映画をご紹介します。

こんにちは。上級心理カウンセラー&マインドフルネススペシャリスト、マインドフルネスカウンセラーのKIYOです。

この映画はフランス元首相リオネル・ジョスパンの母の実話です。

92歳というと、日本でもお元気な方も多いですが、
現実は、92歳になれば、お元気であっても、
出来ていたことが、少しずつ出来なくなっていく…

車の運転、
階段の上り下り、
大荷物の買い物、
重いコート、
入浴、
トイレ、
散歩、
手の込んだ料理、
きっと私達の若い世代では考えられない程、
生活の不自由さを感じていらっしゃるのでしょうね。

その不自由さが年齢によるものと考え、
前向きに、歳を重ねることを選択する方もいれば、
愛情豊かな家族に囲まれていても、
これ以上、家族の負担になるよりも、
自分自身がしっかりしているうちに、
天国に旅立ちたいと思う人もいらっしゃるでしょう。

実際に、私が働いていた時も、
ご本人はもう意識がないけれども、
高額な心臓治療を施しての延命が行われている現場を見ました。

ご本人はもう、何も分からないけれど、
家族には、治療で命が長らえるなら、治療してほしいという
気持ちはありますよね。

私も、何かあったら、無理に延命処置をしてほしいとは思いません。

また、今年亡くなった私の祖母も、
自宅で亡くなることを強く望んでいました。

頭がしっかりしていて、
手足が動くうちに、
尊厳死を遂げたい、と言う気持ちは、
もしかしたら、ご高齢の方の心の中にはあるのかもしれません。

しかし、それを家族に告げ、実行する方は
そうはいませんよね。

家族にとっては、辛すぎます。

この映画はフランスで制作、上映されていますが、
超高齢化社会にある、日本人が観るべき映画だと思います。

映画の是非を話し合うのではなく、
今、身近な高齢者がどのように生活の不自由さを感じているのか、
家族が集まった際に、話し合って、
高齢者が少しでも、楽に幸せに日々を重ねられる環境を
家族、そして行政の力も借りて、
実現してあげられれば、と思います。

映画中、ずっと熱い涙が止まりませんでした。

人の人生はこんなにも輝いていて、
そして自分の選択で切り開ける可能性があり、
そして、いつかは老いていく…

しかし、老いていくという事は、
家族が成長していくという事でもあります。
そういった家族に対し、
自分は人生で何を成し遂げ、何を家族に残すのか、
考えて行動できた、この主人公の強さには、
胸を打たれました。

いつかは、必ずご覧いただきたい作品です。

Lemongrass KIYOでした。


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