ギフトエコノミーについて
コロナの影響で、「ギフトエコノミー」という考え方が、より、浸透してきたのではないかな、と思います。
例えば、あなたが大好きなカフェがあったとして、この状況下で大変なのでテイクアウトをオーダーしようかな、と思ったり、
それまでのアート活動ができなくなったアーティストに対して、ウェブ上で投げ銭をしてみようかな、と思ったり。
「ギフトエコノミー」の明確な定義は?と問われるとズレるのかもしれないんですが、このような、購買時に、お金と引き換えに自分の利益になることだけを考えるのではなく、購買元だったり、社会への影響だったりを考えて、自分は投資しているんだと自覚することを大きな意味で「ギフトエコノミー」なのでは、と私は捉えているんです。
私自身は、近くにヴィーガンレストランがないので飲食店にお金を落とすことは数週間していないのですが、でも購買するときによくよく考えて、「これを1つ買うことが社会にとってどんな影響があるのかな?」と立ち止まるようになりました。
「これを買うことが社会にとってどんな影響があるのかな?」
この材料はプラスチックだからもしかして環境に悪いのかな?とか、これは東南アジアから来ているけど、これを作っている人の労働環境はどうなのかな?とか、これは動物の肉体を使った商品だけど、この動物はどんな工場で、どう育てられてどのように殺されたんだろう、とか。
例えば、この商品は日本のこの小さな町で、ず〜っと何代もこだわりを持って昔ながらの製法で続けてきた商品なんだ、とか。
その上で、これを買うことはつまり「投票」でもあるから、この商品を作っている、この人たちに私は「投資」したい、これからもこれを作り続けてね、という意思表示になると思うのです。
そこには、もちろん自分の利益も含まれるけど、お金を払った先への思い、というのが従来よりも強いと思います。
もちろん、買うときにいちいちそんなこと考えてられないという人が大半ですけど。少し心に余裕がある人はそれを考えてみてもいいかもしれない。
卵が先か、鶏が先か、心に余裕があるからそれを考えられるのか、それを考えるから心に余裕が生まれるのか。
そういうこともあるんじゃないかと最近思います。