見出し画像

[コント] キューポラ

先日のM-1に触発され漫才コントの脚本を書いてみました。初めての試みです。

ーーー

A(手を前方にかざしながら)
「キューポラ、
 キューーーーポラポラポラポラポラポラ」

B (通り過ぎのB、ひざをついてすくう、Bはその後ずっとすくうポーズ)
「ちょっとあなた、何かこぼれていますよ」

A「あん?キューポラや」

B「キュー・・・ポラ?」

A「キューポラはキューポラや」

A(手からキューポラの一部を拾って渡す)

B 「ちょ、これ何っすか?!」

A「キューポラは......キューポラや 嗅いでみ」

B(匂いをかぐ)「いい香り!」

A「背中貸してみ」

B「え?はいはい」(手で掬う体制で背中を貸す)

A「キューーポラポラポラポラポラポラッ!
こうやると、どんな病でも治るんや」

B「じんわりあったかいです!胡散臭いけど!」

A「(食い気味で)どうだ!キューポラじんわりあったかいやろ? ほなもういっちょ!
キューーーポラポラポラポラポラポラッ!」

B「いい!いい!」

A「君、感受性が鋭いね〜」

B「キューポラもっとください!」

A「しょうがないな、
君は特別、通常7万円のところ初月キューポラ7770円にしたるわ」

B「い、いいんですか?!」

A「いいんだいいんだ、キューポラキューポラ」

B「僕、毎週通いたいな」

A「サブスクもできるよ!」

B「サブスキューポラ?」

A「キューーーーポラポラポラポラポラポラ」

B「キューポラは、やり始めて長いんですか?」

A「そうだな、9ヶ月目になる」

B「あ、思ったより短いんですね」

A「ああっああっ!」

B「どうしたんですか?」

A「君のキューポラの吸い取り力が、強すぎて、相乗効果でキューポラの抑制がきかなくなってきた!」

B「えっそんなことあるんですか?!」

A「こんなのは、私も初めての経験だ」

B「9ヶ目ですもんね!」

A(倒れる)
「私はダメだ.....手が痺れて、うまくいかない」

B「そんな…サブスク事業計画までしていたのに、申し訳ないです、僕」

A「ああ、先週インスタ広告うったばかりなんだがな」

B「これからは君がキューポラを世界に広めるんだ......。決してやりすぎるんじゃ、ナイ...ぞ(バタン)」

A「でもどうやって、
師匠、し、、師匠〜〜〜ッ!」
(暗転)


(明転)
(マイクを手にスーツ姿のB)
B「皆さんようこそ、キューポラ養成講座へ!
受講した人の99%が満足と回答、キューポラの愛の力を全世界へ!」

(横には、矯正器具をつけ何とかパイプ椅子に座らされていているAの姿。口には蛇口を咥えている)
B「彼は我らが師匠。このように肉体は途絶えても、蛇口をひねれば......ホラ!永遠にキューポラが!まさにキューポラのパイプ役となられた、奇跡のお方なのです」

B「能書きばかり垂れてても仕方ありません。まずは体感してもらいましょう。(蛇口からキューポラを出し餅を撒くように)
いきますよ!キューーーーポラポラポラポラポラポラ!」
(Bはこの時初めて掬いの手を、前方に拡げる。)

(ここは『笑点』の前説会場。客席全員が手を挙げて何かを受け取ろうとする。会場全体がカオス状態に)

(おしまい)


ーーー

やべ。
誰からもいいねがつかねぇ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?