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星降る夜に出掛けよう @松竹座

本っ当に幸せな時間だった。



10月28日に大千穐楽を迎えた舞台『星降る夜に出掛けよう』。

10月13日公演、14日ソワレの2公演を観劇することができた。


6月20日に南座で観劇して以来。
約4ヵ月ぶりだった。

その時の感想はこちら↓↓↓
https://note.com/lemon_ade__/n/n90fe9cf1b612 



前回の南座では、3階のステージに対して側面に位置する座席だったため、上手側の演出がほとんど見られず、音声情報を頼りに想像で舞台を観劇した。

3つの物語に歌と踊り。
登場人物が少ない分、一人ひとりの技量が問われる緊張感がありつつも、全員が輝くとても素敵な公演だったと感じた。

だが、演者の全貌が見えなかったことがどうしても悔しく、
「絶対10月に何がなんでも松竹座に行く」
と終演後、決心した。


8月、当落発表。
見事チケットを当て、大阪に行けることになった。
もう一度あの世界を体験出来ること、本当に嬉しかった。

席も1階席。見切れはなさそうな場所。
胸が高鳴った。

また、後日一般でもチケットを購入し、きっと人生で最初で最後の舞台2Days観劇を決行することにした。


(以下、感想になります。なお、当人は髙地担なため、やや舞台感想に偏りがあるかもしれません。ご了承ください。)



10月13日

この日は1階席の最後列で。
横に音響さんボックス(?)がある関係で1段高くなっており、見えにくさをほとんど感じずに舞台を楽しむことができた。

星の王子さま
青年の語りから始まるこの舞台。
前回はこの時点で姿が見えなかった髙木さんの姿をバッチリ見ることができ、この時点で既に胸がいっぱいになって泣きそうになった。(いくらなんでも早い)

 『Calling You』での髙木さんの
「ほ〜〜〜〜(フォルテ&激うまビブラート)」
で今回も鳥肌がたった。
あの瞬間、会場を自分のものにして素敵な歌声を響かせる髙木さん大好きです。


そして暗闇からスッと中心にライトが当たると、そこには星の王子さま髙地優吾。一言ひとことを丁寧に話してくれるところが本当に好き。「重力って何?」の言い方や一輪のバラを手で表現するところは可愛らしさが詰まっていてニコニコしてしまった。
体感、南座の時よりも声色が明るく、王子のピュアさや天真爛漫さ、それに加えどこか大人びている雰囲気が表情から伝わるような表現になっていると感じた。


青年と王子が、お互い孤独であることを知り、2人でいれば楽しく歌ったり踊ったりすることが出来る!と話しながら歌い始める『カナリア』。
2人の距離がグッと縮まり、友情を深めるこのシーン。羽を持って華麗に舞う姿がとっても素敵だった。髙地くんのマント使いは南座の時よりも華麗で美しかった。「星の王子」がそこに居た。
音楽が止まっても「カナーリアッ🎶 カナーリアッ🎶」と口ずさむ髙木さんと髙地くん、めっちゃ可愛くて好き。


その後、ふと居なくなる王子のことを不思議に思いながらも旅を続ける2人。
ある日、井戸を見つける。
この井戸のシーンをやっと見られて本当に嬉しかった。
ヘトヘトになりながらも、砂漠の中でやっと見つけた水。それはそれは大事そうに、嬉しそうに、互いに水を汲み合う姿は生き生きとしていて….
すごかったな…あの表現力……….

それと髙地くんのわあ!はぁ!と水を目の前にして思わず漏れてしまう声が可愛くて可愛くて……………目もキラキラだったな……


そして物語は終盤へ。
疲れて眠った王子に向けて青年が歌うのは、『虹のできる訳』。
特にここの歌詞。

どんな夜が来ても  守ってあげるから
目を閉じて
その夢が続くまで
おやすみ

『虹のできる訳』井上陽水

この歌詞に青年が王子に向ける信頼と愛が詰まっていると感じた。
しかも深みのある優しい声。この瞬間ばかりは髙木さんに目を奪われ、うっとりしてしまう。「耳が幸せ」とはこのことを言います。(断言)


代わって、もといた星へ帰る王子が眠った青年に向けて歌うのは『あなたがどこかで』。この曲は公演が始まって最初に髙地くんがソロで歌う曲。
とにかく歌詞が良い。

あなたがどこかで 悲しいときは
あなたが見上げる 星になりたい
あなたがどこかで 寂しいときは
あなたに微笑む 空になりたい
 
忘れないで もう一度言うよ
あなたは 一人じゃない
忘れないで 何度でも言うよ
あなたは 一人じゃない
(中略)
あなたがどこかで 泣きたいときは
あなたを守れる 愛になりたい

『あなたがどこかで』安全地帯


温かい声
感情のこもった一つひとつの言葉
優しい表情

青年を思って歌う星の王子の姿を見て、涙が止まらなかった。


”僕がもといた星に戻っても、ずっと君のことを見守ってるからね。”
”笑顔があるのは君たちのいる地球だけ”
”僕のことを思い出したら空に向かって笑顔で笑って見せて”

そんな思いが込められているような気がしてボロボロ泣いてしまった。


その後、王子は星に戻り、青年は無事砂漠から帰還する。
最後二人で歌う『あなたがどこかへ』も愛が詰まってて大好き。
星の王子が去り際、両手をフワっと青年に向け、優しい顔をするのが本当に良い。動きに感情を乗せて表現することってきっとすごく難しいことだろうに…….最後まで青年の幸せを願う王子に見えた。


孤独から生まれたかけがえのない友情物語。

物理的な距離は遠くても心は繋がっている。
空を見上げたときは笑顔でいられるように。
またいつか青年と王子が再会できますように________




星の王子さま終了後のダンサーさんたちの踊りも美しくて楽しみにしていた。
前回3階から見たときはコロコロと変わるフォーメーションに感動した。ステージの床に大きく写し出された月の縁を綺麗に歩いていたのを覚えている。
今回1階から見ていると、前回はよく見えなかった指先・足先・体の向きまで揃った一糸乱れぬ動きに感動した。
席が違うと見え方が変わってくるというのはこのことか、と妙に納得した。



喜びの孤独な衝動
ダンサーさんと入れ替わるようにジムとウォルターが登場し、ステージ中央最前に頬杖をついて横になる二人。

この物語の凄いところは道具一つだけで、ステージにたった二人で立つところだと思っている。
二人の掛け合いだけでその場が夜中2時過ぎ、セントラルパークの湖のほとりに見えてくる。湖の淡水人魚(好きな語彙)サリーに純粋に恋するウォルターとウォルターのことを大事に思っているのにどうしても信じられないジムにしかみえない。
海外ものを和訳した独特な台詞の言い回しで二人の関係性が垣間見える表現をするのが本当に凄い。

優馬くんはこの物語からの登場となるが、一言目からの声量に毎回圧倒される。舞台で生きる人というか、スター性というか、オーラを感じる。
台詞の言い方はもちろん、"間"の取り方がすごく好き。あの絶妙なタイミングがクスっとした笑いを誘うのだと感じている。

 髙木さんは先程の青年とは打って変わり。サリーに一途に恋をしてしまう孤独な男を演じる。
カボチャのライトを嬉しそうに光らせる無邪気さと「サリー…!サリー!なんで来てくれなかったんだよおぉぉ…………」の哀愁と悲壮感が漂うオーラのギャップを感じる瞬間がすごく好き。

そんな中サリーに向けて歌うのは『雨』。

今でも 今でも
思い出すだけで 切なくて
胸が張り裂けそうで
ほんとに ほんとに
世界中で一番 君が 君が 
好きだったって
分かったんだ 分かってたんだ
ずっと ずっと

安全地帯『雨』

ここの部分が特に好き。
「今でも」で転調し、曲が一段と盛り上がるのに伴って声の声量が増すように感じるし、「ほんとに」の2回目を優しくそっと歌うのが好き。そこからの「君が 君が」にはウォルターのサリーへの愛が詰め込まれているように思う。
甘く切ないこの歌詞を感情込めて歌う髙木さんの姿を見逃さないよう、しっかりと目に焼き付けた。


  続いて下手側にあるピアノで弾き語る曲は『Honesty』。

Honesty なんて寂しい 偽りの言葉
Honesty それこそが君に求めたいもの

『Honesty』訳詩 長谷川雅大  
「星降る夜に出掛けよう」大阪松竹座パンフレットより

 「Honesty」でクレッシェンドして、「なん」で頂点に持っていく歌い方が本当に好き。(伝われ)
ここの音圧?声の圧?で毎回ゾクゾクする。体に音が染み渡るような。己一人でステージに立ち、弾き語りながらあれだけ歌う。"流石中山優馬"といった一曲だと思っている。


(10/24のラジオ聴きました。「こんなスケジュールで動いてて、舞台でビリージョエル歌ってるのめっちゃ楽しい(ニュアンス)」という発言に全てが詰まってるように感じました……音楽やお芝居って楽しんでなんぼだよね…弾き語りを楽しいと思える優馬くん……すげえよ………)



道路を走る車の音・ザワザワとした街の音が流れ、舞台はとある町のカフェへ。


星降る夜に出掛けよう
カフェで談笑する4人の女性のもとへ向かう青年。

"生きる目的を見失い、上辺だけの薄っぺらい人間関係を築く毎日。そんな日々に嫌気が差しつつも行動に移せない。"
そんな青年の思いがひしひしと伝わってくる表現力。自暴自棄になって女性たちに水をかけてしまった時の表情も緊迫感がこちらまで伝わってくるものだと思った。

女性を演じる方々の動きは"女性らしさ"を感じるくねくねとした動き。指先から顔の動きまで、台詞は無いものの最後列・3階席で見ても女性だと分かるあの表現力はすごいなと感じた。

そんな時カフェで見つけたのはとある男。
この髙地くんを見てびっくりした。南座の時よりも目に光がなく、絶望的で全てを諦めているような重苦しい雰囲気が漂っていたように感じた。人間椅子も煙草を吸う動きもより馴染んでいて、努力の人だ………となった。めちゃめちゃ良かったよ……
「〜なんだ……」  「〜だ………」の語尾の言い方から諦めや絶望が伝わってきたのもすごく良かった。


人間関係に区切りをつけて男に向き合う青年。
そんな真剣な青年の声に耳を傾け始めた男。
男の周りに漂っていた幽霊も次第に離れていき、2人がお互いを認め、シャンパンを交わすシーンがある。
この時、
ポンッ!🍾
チリン!🥂
シュワシュワシュワ~~
などの効果音が付くのだが、横の音響さんがいるボックスからカチッとクリックをして効果音を出す音が聞こえた。
演者の動き・台詞のスピードに合わせて寸分の狂いもなく音をはめ込むプロの技を感じた。
演者はもちろんのこと、見えないところで多くの方が舞台に関わってこの素敵な世界観を作り上げていることを実感し、この席ならではの体験をすることができた。

この話の好きなところは絶望や辛さを受け入れて前に進もうというメッセージが込められているところ。南座の時もこの言葉が深く心に刺さった。明日からも前を向いて生きたいと思わせてくれる。
青年と男も表情が明るくなり、目には光が宿る。そして大きな声で宣言する。

「星降る夜に出掛けようよ!」

この言葉を合図に会場をステージから客席の天井に向かってキラキラ光る星で埋め尽くす。本当に綺麗で素敵だなと前回感じたのだが、この日の席は位置的に天井の星がほとんど見えず……次の日に期待することにした…

そしてここで髙木さん登場。再びシャンパンを注ぎ3人でグラスを鳴らす。「孤独」と「友情」の物語を通してそれぞれ2役を演じた3人がここで始めて同時にステージに立つ。

顔を見合わせて歌い始めるのはオリジナル曲である『星降る夜に』。
くるくる回り始める舞台に立ち、気持ちよく歌い上げる3人の姿はエンターテイナーそのものだった。
希望に満ち溢れた声色と表情にキラキラとしたオーラ。数十年積み上げてきたものの深みと重さを感じた。

いつまでも いつまでも
星降る夜に さあ出掛けよう

『星降る夜に』作詞 坂東玉三郎
「星降る夜に出掛けよう」松竹座パンフレットより

「いつまでも いつまでも」はユニゾンで歌うことで、「星降る夜に さあ出掛けよう」の和音で動いていく様子がより印象的になるんだろうなと感じた。
今回の舞台のみでの披露が勿体ないと思うくらい素敵な作品…映像化して欲しい…

3人の見上げる夜空に満天の星が輝いていますように___と願わずにはいられない。



歌と踊り
ここからはガラッと雰囲気が変わる。
ショータイムをイメージしてもらえればいいと思う。


「The Stranger」 ビリー・ジョエル
暗闇の中で煙草を吸う一人の男が登場する。中山優馬くんだ。
スポットライトが当たり、曲が流れる。あのギターの音を聞いただけでノリノリになるし、「ショータイムきたーー!」とテンションが爆上がりしてしまう。
伸びやかなロングトーンにキレキレなダンス。ジャッジャーン🎶で空間が真っ赤に染まるのが大好き。2人、または4人のダンサーさんを従えてセンターで踊る姿にやっぱり華がある。
南座の時よりもギラギラと熱い優馬くんが見られたような気がした。


「Mack the Knife」 クルト・ワイル
スっとハットを被って登場するのは髙木雄也さん。スウィングが聞いたあの曲と髙木さんのコラボ、天才すぎる。この瞬間だけはオシャレなBARに来たかのような気持ちになる。まるで "髙木雄也のディナーショー" に来たかのようだった。(実際にこれはどこかで実現させてほしい)
雰囲気を一瞬で自分のものにするのがすごい。南座よりも滑らかでしっとりとした雰囲気のあるステージだったという印象である。
死体を華麗に蹴りあげるところも、ステッキを持ってステップを踏むところも好きポイントだった。


「The Saga of Jenny」 クルト・ワイル
ステージ下手側から指パッチンをして出てくるのは髙地優吾。
青いスパンコールのキラキラした衣装を身にまとい、6人ほどのダンサーさんをバックに付けてセンターで歌い踊る姿を見られるのが本当にファンとしては嬉しい。
曲はストーリー性のある難しい曲。南座の時よりもその時その時のジェニーを理解して歌い分けているように感じた。
(年齢を指で表してくれるので、22歳の時とかダブルピースで可愛い…)

最後の「死んじまった〜〜〜〜〜!!!!」では度肝を抜かれた。
南座の時よりも遥かに声量が大きくなっていたし、伸びやかな声だった。会場中に髙地くんの声が響き渡ってたな………本当に感動した…..
髙地くん…発声がどんどん良くなってる…今年も舞台立ってくれてありがとう…..

「ええ加減が良い加減」と歌ってくれるのも良い。普段こだわりが強くて何だかんだ完璧を求めちゃう自分にとって刺さりまくる。
人生をあんなに気合い込めて歌ってもらえるジェニーが羨ましい…



「情熱」 安全地帯
ソロでのパフォーマンスが終わり、最後の曲。
この曲が大好き過ぎてイントロの手拍子は誰よりもノリノリで叩いていた自信がある。

「いつか〜」と歌い始める後ろで手拍子を煽る髙地くん可愛かったな……ニコニコしてた……2番のサビ前、ダンサーさんと一緒に踊るところも本当に楽しそうで、可愛くて…胸がいっぱいになった…

tender youth〜🎶の歌声を今でも思い出せるくらい鮮明に3人の声を覚えている。色違いのスパンコールのジャケットと黒いズボンを着こなし、歌い踊る3人を見て、ここでもすごく""イズム""を感じた。この不安定な時期にこのパフォーマンスを見せてくれてありがとう。やっぱり好きだし、これからも応援したい、と思った。

アンコールの時も上手側、下手側、上の階まで会場全体を見回して頭を下げている姿が印象的だった。最後列で後ろに誰も居ないことをいいことに、少しでも感謝の気持ちが伝わるようにブンブン手を振ったし、拍手も頭の上で思いっきり叩いた。気持ちは最大限届けたつもり。

南座の時の記憶と照らし合わせながら、やっぱり素敵な世界観だなと思えた10/13の公演だった。




10月14日 ソワレ

この日は1階席の上手側。
流石FC応募で当選しただけあって3回の観劇の中で一番ステージに近く、演者の表情がバッチリ見える場所だった。

やはり舞台は生物である以上、同じ公演は一つもないから面白い。

席が近いからかもしれないが、前日以上に言葉の届け方、表情、動きが鮮明で、全身で役を演じているのが伝わってきた。

それと、過去一推しと距離が近いこともあり、この日は基本髙地君しか見てなかった。(本当は全員平等に見たいんですけどね…目が足りないんだ……)

「星の王子さま」を思い返すと、
髙地君、目キラキラだったな……笑顔が輝いていたな……顔ちっちゃいな……脚長すぎるな……やっぱり王子の衣装思ったよりも背中開いてたな……ってかなんであの衣装が似合うんだ……寝顔バッチリ見えたな……「あなたがどこかで」でまた泣いちゃったな……去り際の表情めっちゃ良かったな……
といった感想で埋め尽くされる。
ちょうどステージと同じ高さぐらいで本当に見やすい席だった。ありがとうございます(?)

「喜びの孤独な衝動」ではウォルターとジムの掛け合いにおいて、会場から笑いが起きるタイミングが前日と違く、面白いなと感じた。タイミングは違えどクスクス笑いが起こるあの空間が結構好き。
(それにしても、セントラルパークの湖のほとりのシーンはあんなにステージギリギリでお芝居されてたんですね。私がもし最前で髙木担・中山担だったら生きてる自信ない。)


「星降る夜に出掛けよう」も同様に基本髙地くんを見ていた。
大好きな人間椅子(?)をこんなに近くで見られて嬉しい……煙草のシーンも好きだ…似合うなほんと……男の絶望具合が昨日よりも増しているように思う……さっきの王子と同じ人とは思えないオーラ……待ってる時も絵になるね……キャスケット似合う……シャンパンのシーン可愛いな……目がキラッキラ………楽しそう……
と思っている間に「星降る夜に」に突入してしまった。

ちなみにこの時、前日見られなかった天井に輝く一面の星をバッチリ見ることができた。悔いはない。


その後の歌と踊りも最高だった。
ライブでアリーナに入ったとしても、自分の身長だとヒールを履いたとて、きっと埋もれてしまうので、座ったままこの距離感で歌って踊る姿を見られるのが本当に嬉しかった。

一つひとつの動作がダイナミックでカッコいい優馬くん。
上品さとムーディーさを兼ね備えた髙木さん。
最高だった。めっちゃ楽しかった。歌の安定感レベチだった。

ジェニーもあの距離で見れて良かった…
「推しがバックダンサーを数名従えてセンターで歌い踊っていた」ということを思い出すだけで飯が美味い(??)。グループじゃやらないような曲というのもあって1秒たりとも見逃したくない思いで、瞬きをするのも躊躇うほどガン見していた自信がある。

この日1番印象に残っているのは、「情熱」のイントロが流れて黄色のスパンコールの衣装に着替える髙地くんだった。上を見上げ、アイドルスイッチを入れるかのような表情が本当に良かった。好きすぎた。
2Aでソロで歌うのも、その後アンサンブルの方々と顔を見合わせながら踊るのも楽しそうでニコニコしてしまった。

「情熱」を歌い終え、一度幕が閉じるが、拍手が鳴り止まない会場。
もういちど幕が開く。と同時に流れ出す「情熱」。
ここで、歌いながら2階・3階席、上手側、下手側と礼をするのだが、事件が起こる。

上手側に来たトリプルゆう。
手を振っているのでこちらも振り返す。
8小節分くらい上手側にいるのだが、

Tender youth  Tender youth 
ふりむいてる時じゃない
きっと  きっと
夢は始まったばかり

「情熱」安全地帯

この「夢は始まったばかり」のフレーズの時事件は起こる。


髙地くんがこちらに目線をくれて微笑んだ。



え…………………………?


両手を差し出すような動きとともに優しい笑顔を向けられて頭が真っ白になった。数秒、世界が停止したかのようだった。音楽が一切頭に入ってこなかった。ゼロズレで、数メートル先で、推しがこちらに笑顔を向けていた。胸がギュンとなって息をすることを忘れるくらいだった。


「え、今の私?え?気のせい?いやでも……え?」
そんなことを思っているうちに幕がまた閉じてしまった。とにかく放心状態だった。

思い返してみれば、「星の王子さま」の時に若干目線を感じた気はしていた。
というのも、この日、カバンにハリネズミの小さいマスコットキーホルダーのようなものを付けており、それを膝の上に置いて観劇していたのだ。(SixTONESにはメンバーカラーに加え、担当動物なるものが存在します。髙地優吾はハリネズミです。)
私の横は通路だったため、もしかしたらハリネズミが一瞬視界に入ったのかもしれない。そうでもなきゃ本当に目線をくれた理由が分からない。

ラストのカーテンコールの髙地くんの様子を見ていても、自分のファンを探しているように見えた。最前にいた子たちの方を見て笑顔で手を振っている様子もあった。 

本当に罪な人だ……………沼地優吾の底力を見た……………………嬉しかった……………生きてて良かった…………


ちなみに舞台観劇後、席が隣で同行してくれた友だちからも
「1回髙地優吾さんこっち側に目線くれたよね?」と言っていたので多分間違いない。

最後の最後にとんでもない気持ちにさせられ、私の「星降る夜に出掛けよう」の観劇は終了した。
ただ、すごく幸せだった。素敵な時間をありがとう。





去年「夏の夜の夢」で初めて舞台観劇をしてから約1年。今年は京都・大阪合わせて3回も観に行くことができた。回数を重ねれば重ねるほど楽しめるし、またこの世界観を感じたいと思う素敵な舞台だった。

髙木さんはHey! Say! JUMPのライブに行っただけでは気づけなかった良さに気づけたし、優馬くんの歌声やお芝居を生で触れる機会に立ち会えてすごく嬉しかった。
髙地くんはブログにあったが、きっと計り知れないほどの努力をして臨んでいた。歌声もお芝居もめちゃめちゃ良かった。来年以降も様々な舞台に立てますように。(暖簾が破れるまで舞台に立つという言葉を私は忘れていませんのでね。応援してます。)



最後に、
不安定なこの時期に予定通り無事大千穐楽を迎えられたこと、本当に嬉しく思っています。この3人以上の適役はいないです。
これからは笑顔を大切に、絶望や辛さを受け入れて日々生きていきたいと思います。

星降る夜に出掛けられるように___________

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