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「がん」なんてラララ♪

全ては2年前の今日、2018年9月18日に始まった

もしかしたら、最初に子宮筋腫の手術をした30年以上前から、それは始まっていたのかもしれない。私は30代と40代の半ばに子宮筋腫の手術を受けた。2回目の術後より、更年期症状を緩和してQOLを高めるため、女性ホルモンを補充する治療を受けることになった。20年に亘って続けられたこの治療によって、健康で快適(?)な暮らしとは引き換えに「乳がんを発症しやすい」リスクを抱えることになる。
20年来、お世話になっている婦人科のK先生とは、姪(実弟の長女)を取り上げてくださったことがきっかけで、ご縁を持つことが出来た。
乳がんの検診は、最初の5年間は年に2回、6年目以降は年に1度で大丈夫でしょうと言われた。19年間、毎年セーフだったので、いつのまにかそれが当たり前になっていて、自分が乳がんとは無縁の人間のように思い込んでいた。自分は乳がんとは無縁のように思い込んでいた。

気になる影があるから再検査を・・・。

かくして2018年9月18日、その日も例年のようにK先生のクリニックで乳がんの定期検診を受けた。検診結果を待つ間も、最初の頃みたいに不安に駆られることもなく、ランチはどこで何を食べようとか、呑気にそんなことを考えていたと思う。
果たして名前を呼ばれ、診察室に入った瞬間、不穏な空気が漂っているのを感じた。パソコンの画像を凝視していたK先生が今まで見せたこともないほど緊張した面持ちでこちらを向いたとき、なんとも嫌な予感に襲われた。
「左の乳房に気になる影が見えるから、再検査を受けてほしいの」

その後、正式に乳がんと診断されて、抗がん剤と放射線の治療を余儀なくされ、辛い治療の最中に突然、父が他界、乳がんが治りかけた頃に新たな病気が発覚……。振り返れば本当に目まぐるしい展開の2年間だった。

今がいちばん幸せ!と思えるように生きたい

この地球上には、私と同じような病気と闘ってる人や、もっと辛い思いをしている人が沢山いる。今は健康だけど、もしも病気になった時、ちゃんと乗り越えられるだろうかと不安に思っている人も。
そういう人たちの助けになりたいとか役に立ちたいとか、そんなおこがましいことは考えていない。
がんの治療は長い道のりで、普通に生活できているときでも常に不安が同居している。この不安が「お守り」のようになって、慎重な生活を後押ししてくれているのだが、終わりの見えない旅をひとりで続けていくのはすごくシンドイ。
今でこそ病気になる前と同じテンションで、毎日、明るく楽しく過ごしているけれど、最初からそうだったわけじゃないし、治療を中断しようと考えたり、前向きに生きる気持ちが失せたことは何度もある。それなのに今は「これまでの人生でいちばん幸せ!」と思えるほどハッピーなのだ。
うれしいこと、楽しいことはもちろん、悲しかったことや頭にきたこと……色んなことをシェアできたら、きっと気持ちが楽になる。
そこで、病名を告げられてから気持ちがどんな風に揺れ動き、受け入れるまで自分が何をしたか、治療法に迷った時に誰に相談した相手、決断するまでの経緯、落ち込んだ時はどんな風に気持ちを立て直したか……。いろいろ思い出しながら、ここに書き記していこうと思う。自分が体験したことを「おすそ分け」することで少しでも誰かの参考になればうれしい♪


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