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胃腸の熱と多汗症

「先生、この汗の量なんとかなりませんか?」

とよくご相談をうけます。

前回の虚弱なため漏れる汗の話ではなく

逆の、実証、体力ある人のタイプの汗の話に

なります。

あまり気になさらずにといっても

御本人にとってはやはり悩まれるところです。

漢方などで陽明病や陽明の熱といったりしま

すが、からだに大量の熱がこもっているイメ

ージで、胃腸からくる代謝の過剰といったと

ころが少し関係するかもしれません。

運動をして筋肉の代謝で体温が上がりますが

食事をしても体温はあがります。

からだのもつ熱を下げるシステムとしては

汗をかく、不感蒸泄を利用する、というとこ

ろしかないので、どんどん熱が発生するのを

どんどん汗をかいて下げていくしかなく、

人間は熱への生理的な対応がやや未熟という見解もあります。

大汗というのは、体が体温をさげようと頑張

っている姿でもあるので、無理に止める事は

矛盾してしまうのです。

漢方や東洋医学的なアプローチはそこで

陽明病に対する、大黄などを使った下剤類

の登場となります。便で熱をとるという発想

です。

また食事で熱量の多いものを減らしたり、冷

たすぎるものも逆に体が冷えないようからだ

が熱をもってしまうので減らしましょうとい

う発想になります。

つまり多汗については

便通を良くしたり

熱性のものを避けたり、逆に冷たいものも

避けましょうと、実に鍼灸師は小言が多くな

ってしまうのでした。





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