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痛みの二次災害を防ぐには

患者さんや自分を観察、モニタリングしているとよくあることですが、

痛みなどがあると反射的に逃避的な動きをとってしまいます。

ぎっくり腰になるとまっすぐに歩けませんよね

ぎっくり腰は筋筋膜性疼痛といい

麻痺したわけではないんです。

まっすぐ歩けるはずなのですが

痛みが干渉して逃避した動きになってしまういがちです。

だから痛み止めの薬が処方されたり、ドラッグストアで購入したりしますよね。

慢性痛で薬にあんまり良い印象のない方などは

痛み止めに

「治るわけじゃないんですよね」

とよくいわれます。

どういう意味でおっしゃってるのか最初はよくわからなかったのですが、

どうせ治らない、焼け石に水みたいなもの

のようなニュアンスや

人為的に薬物で(自然な)痛みを止めてしま

うことに対する抵抗感などもどこか感じたり

します。

痛みの機序について説明してゆくと、もう講

義みたいになってしまうので、

まずは、全か無の思考

一生なおらない、一発で完全に治った

のイメージや考えから

どう付き合い、どうコントロールするか

セルフケアについて一緒に考えていきます

そして、その中でいつもぶつかるのが

そこはかとない、「不安」への対処です

これは私がいくら大丈夫といっても簡単に拭

いきれるものではありません。

多くの慢性疼痛の場合、病院で検査をうけ器

質的な疾患がみつからない場合が多く

それで安心もありますが、原因不明でより不

安になったりすることもあります。

結局、様々な医療機関、心療内科や治療院を

彷徨いながらの慢性痛難民となってしまった

りします。

ここは治療からケアへと、パラダイムが変わ

ってゆくことを願うのですが、

最近は話を聞いたり、不安に対しては行動療

法を参考にアイデアを練っていたりします。

そこでやっとウォルピの逆制止法

古典的条件付け

ベルの音と唾液が条件付けられたパブロフの

犬のように

疼痛のある患者さん

ある痛みと

その痛みから逃げる姿勢や動作に条件付けら

れたと考えてみます

         痛みS→逃避姿勢または安静R

痛み→安心

に条件付けはなかなか難しいので

痛みに付着する不安感に対して

痛みがでたらすぐに深呼吸とネガティブな思

考を消すように条件付けます

ここは訓練に近いかもしれません

そうすると

痛みという刺激に対してどんどんネガティブ

な反応と条件づけられる二次三次災害を抑え

ることができます。

これを少しずつ慣らしてゆくようにすると

系統的脱感作法ぽくなります。

これは患者さんとの信頼や心理学への理解が

あるほうがより上手くいくケースが多いです。

一気に治そうと頑張っては絶望しがちな

難治性慢性疼痛の方

私と一緒にぼちぼちセルフケアやってみませ

んか?







もしサポートしていただけたら、とってもとっても励みになります