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気虚と人参と膏と自律神経


気虚から生薬の人参についてあれこれ考察している。

鈴木達彦さんは著書「生薬とからだをつなぐ」のなかで

膏と肓について述べている

膏は上焦と中焦(脾胃)の境界の横隔膜

肓は中焦と下焦の境界線

としながら

膏と人参について述べている。

人参は陰と陽の狭間にある生薬で、膏の働き

を助けるものだという。

横隔膜の上と下

私としては

つまり、天の気(呼吸)と地の気(消化吸

収)の交流を調整している、土や胃の気にか

かわる側面を補えるととらえるのだが

たとえば

寺澤捷年さんは著書「和漢診療学」のなかで

「身体がだるい」というのは気虚のグループに該当する訴えとしている。

膏に問題があって身体がだるいと考えると

天の気、呼吸、ヘモグロビン、酸素分圧、心肺機能などと

地の気、胃腸や肝臓の一連の異化同化に関わる機能などの

バランスがとれず

身体がだるいと考えられる

ここで私的には、膏というのを

自律神経的に理解するとわかりやすいかもしれない

つまりこれは

交感神経が優位になりすぎて

消化機能が損なわれての気の不足からくるものであったり

副交感神経が優位になりすぎて心肺機能や運

動機能が損なわれて身体がだるいという風に

も捉えることができる。

人参は膏、横隔膜、上焦と中焦を調節してく

れるというのはつまるところ何らかのかたち

で生じる気の不足を何らかの自律神経の機能

を補い解決してくれるということだろう。

その微調整やバリエーションに四君子湯や六

君子湯、補中益気湯や人参湯があると考える

と気虚と人参の関係がより面白くなってくる。





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