詩「もう見えない」

日々の労苦の中に消えていった
あの日私の背後にあった影
私を散々苦しめ泣かせた
歪な身体わたしの一部

走り抜けた先にあった楽園Himmel
本当の世界、あるべき現実
振り払われたものたちは
もはや名前が残るばかり

捨てられた身体わたしにしかなかった真実は
永久に失われ、葬られた
私はそれを望んだのだ
楽になればいいと人は言う

それでも筆の穂は
変化を喪失と書くだろう

(2024/02/19)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?