未来のサクセス像を先出しする戦略書。サクセスリリースのススメ。
はじめに
こんにちは!
STORES 株式会社でカスタマーサクセスチームのマネージャーをしている伊藤(@cyan55481340)です。
私は2023年の3月にSTORES に入社し、2024年1月からカスタマーサクセスチームのマネージャーを務めています。
STORES は現在「コンパウンドサクセス」に挑戦しており、その過程で多くの変化が起きています。
業務が増え、複雑性が増す中で、ついつい目の前の業務・やらなくてはいけないことにとらわれてしまい、チームの目指す方向性が見えづらくなってしまうこともありますよね。
そんな中で、チームの北極星となる『サクセスリリース』を作成してみたらとても良かったよ!というお話です。
※本記事で紹介するサクセスリリースは社内向けのドキュメントとなるため、一部ぼかしを入れています
想定読者
この記事の主な想定読者は以下の方々ですが、これらに該当しない方でもご興味あればぜひ読んでいただきたいです。
まずは完成したSTORESのサクセスリリースを一部ご覧ください!
サクセスリリースとは、私たちSTORES のサクセスが、将来どのような状態になっているかをプレスリリース形式で予測する戦略書です。
作成の背景やこだわりについては後半で触れますが、そんなことより中身が気になる!という方はどうぞ!
サクセスリリースのここまでの内容はいかがだったでしょうか?
もし興味があれば、具体的な取り組みや別パートの内容も詳しくご紹介しますので、ぜひこの後も読み進めていただけると嬉しいです。
STORESについて
サクセスリリースの詳しい話に入る前に、まずはSTORES について少しだけ。
STORES はECの会社、ではありません。
STORES 株式会社 はお店のデジタルまるっとサポートする為の STORES プラットフォーム を展開しており、STORES ネットショップ /決済 /予約 /レジ/ブランドアプリの5つのサービスから成り立っています。
そんなSTORES は各プロダクト間の連携が進んできたことで、
複数プロダクトを使ってはじめて提供できる価値の提供を実現する「コンパウンドサクセス」への挑戦を始めています。
STORES が目指す世界観やコンパウンドサクセスの詳細は、なおこさん・じんさんのnoteをご覧ください!
サクセスリリースについて
サクセスリリースって一体なんだ?
改めて、サクセスリリースとは
『私たちSTORES のサクセスが、将来どのような状態になっているか』をプレスリリース形式で予測する戦略書です。
言葉自体は造語ですが、このサクセスリリースはAmazonの手法から着想を得ました。
Amazonでは新プロダクトやプロジェクトを立ち上げる際、未来のお客様に向けたプレスリリースをまとめて未来像を描く手法を用いています。
STORES のプロダクトマネージャー陣もこれに倣い、新プロダクトを開発する時は社内のドキュメントツールに妄想版のプレスリリースを書く文化があります。
私自身、未来のプレスリリースを読むのが好きでとってもワクワクするんですが、これってプロダクトに限らずサクセス組織にも転用できるのでは?
そう思って作成したのが、サクセス組織の未来の姿を逆算して描く『サクセスリリース』です。
どうして作ったのか?
前述したように、コンパウンドサクセスを目指すにあたって、やらなければいけないこと・求められるスピード感が大きく変化しました。
メンバーが目の前の業務で手一杯になり、目指すべき姿の目線合わせをマネージャーとして実行しきれていないな、、と感じていました。
これらの大きな変化に対応し、チーム一丸となって成果を届けるために、北極星を作りたかったというのがサクセスリリース作成のきっかけです。
どんな項目で作成したのか?
2024年の年末にどういった状態になっているか・何を実施したかという前提で以下の項目をサクセスリリースに盛り込みました。
作成におけるポイントは?
①大きく描く
ただ現状の延長線上になっているだけでは面白くないですよね…
かといって完全に妄想になっているのも違う。
不可能ではないが、チャレンジしないと辿り着けないギリギリのラインで内容を描きました。
また、具体的に記載しすぎると思考がそこに捉われてしまうので、あえて抽象的な記載にして余白を残しています。
②見た目・エモさにこだわる
当初はプロダクトサイドと同様に社内のドキュメントも考えました。
が、文字情報以外も追加することでより読み手がワクワクするものを作ることにこだわりました。
この部分はデザインセンス抜群なチームメンバーのあさちゃんに多大なるサポートをしてもらっています。(いつもありがとう!)
③価値観に合わせた矢印を多く作る
当然ですが人それぞれ価値観が異なるので、何によってワクワクするかは異なります。
例)オーナーさまへの影響、STORES への影響、自分のキャリアへの影響、サクセスとしての支援手法などなど
せっかく北極星として作るのであれば、「読んでもあまり共感できないな…」と仲間はずれを作らないために、価値観に合わせていろんな矢印を散りばめることを意識しました。
完成したサクセスリリースの内容をさらにご紹介!
作ることは目的ではない!みんなの北極星とするために
グループワークを通じたチームメンバー間のシェア
サクセスリリースの初版を作成したあとは、発表会&ワークショップを実施して、チームメンバーにイメージを深めてもらうようにしました。
サクセスリリースを出したことによる反応
<チームメンバーの反応>
・STORES のカスタマーサクセスの方向性やゴールをより明確に意識できるようになった!共通認識を持てるようになってチームとしても良い感じ。
・サクセスリリースのワークショップを通じて、未来のあるべき姿に対して、チームメンバーがどう考えているのかを知るきっかけになった!
・未来のあるべき姿から逆算して、今何をすべきなのか、このままのスピード感で良いのか理解を深めることができた!
・カスタマーサクセス組織にとどまらず、他の部署も含めて何をしていくべきか(できそうか)を整理することができた!
<社外の方の反応>
CSカレッジのイベントで登壇機会をいただき、サクセスリリースについても
少しだけシェアさせていただきました。
丸田さん、参加者の方のXの投稿でも嬉しい反応をいただけています。
さいごに
改めて、サクセスリリースを作ったことはマネジメントの立場からしても非常に良かったと思っています。
変化が多い領域において北極星を作ることで、今取り組んでいることがそこに通じるものなのか、本当に必要なものなのかを見定めやすくなりました。
また、他部署のメンバーからもサクセスリリースの内容を知りたいという声をいただいており、自組織の理解を深めてもらうという意味でもとても活用しやすいと実感しています。
『サクセスリリースを実現しました!』
今年の年末にそう言えるように、メンバーと一緒にオーナーさまのサクセスに向き合っていきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Just for Fun.