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#410 「甲商事事件」東京地裁

2016年4月27日に配信した「会社にケンカを売った社員たち」第410号で取り上げた労働判例を紹介します。

■ 【甲商事事件・東京地裁判決】(2015年2月18日)

▽ <主な争点>
年休・夏季休日の取得妨害、法内時間外労働の賃金未払を理由とする損害賠償請求

1.事件の概要は?

本件は、Aらは甲商事(甲社)に対し、不当に年次有給休暇や夏季休日の取得を妨害されたとして債務不履行に基づく損害賠償を求めるとともに、就業規則上、所定労働時間は7時間30分とされているにもかかわらず、実際には8時間労働しており、1日当たり30分の法内時間外労働について賃金が未払であったとして、債務不履行に基づく損害賠償の支払いを求めたもの。

2.前提事実および事件の経過は?

<甲社、AおよびBについて>

★ 甲社は、ワイン等の酒類の輸入および販売を目的とする会社である。

★ Aは、平成10年3月に甲社に入社し、貿易担当の従業員として稼働していたが、24年9月に同社を退職した者である。

★ Bは、14年6月に甲社に入社し、営業担当の従業員として稼働していたが、24年10月に同社を退職した者である。

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<年次有給休暇に関する通達、就業規則上の所定労働時間等について>

▼ 甲社は従業員に対し、18年6月、年次有給休暇(年休)について年間6日とし、原則として冠婚葬祭を理由とする場合のみ認めること、それ以外の場合は欠勤として処理する旨の通達を出した。

★ Aらは入社してから退社するまで、始業時刻9時00分、終業時刻18時00分、休憩1時間という前提で働いており、就業規則上は所定労働時間が7時間30分とされているものの、実際は8時間働いていたおり、30分の法内残業分について賃金の支払を受けていなかった。

3.元社員Aらの主な言い分は?

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