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猫の不思議なお話。

こんばんは。

れふとで御座います。

私は猫を2匹飼っています。
猫って、少し不思議な力を持っていると思うのです。
猫にまつわる不思議な物語ってとても多いですよね。

私の母の実家は昔からずっと猫がいるお家で、
更になかなかの霊感体質な家系です。


自然と野良猫が住み着いて、気が付けば家族になってしまう、そんな不思議なお家です。
今はもう亡くなってしまいましたがおばあちゃんが特に霊感の強い方で、
人魂が見える人でした。

「あ、あそこ明日お通夜だわ。人魂屋根の上回ってるなぁ。」
みたいな事を当たり前のように言う人で、御墓参りに行けば
「ほれ、これが人面石だよれふとちゃん。顔に見えるでしょ?」
などと言い放ち、
お箸を立ててコックリさん遊びを披露しては
「ちゃんと狐さん返さないと取り憑かれて言動おかしくなるから、気を付けて」
とマジックのような事を見せてくれるとても不思議な方でした。

そんな人が住んでいるお家だからか、
不思議と猫も寄ってくるのかもしれません。

そんなおばあちゃんの娘で、姉であるミランダおばさん(仮)が実家を継ぎ、
妹が私の母親に当たります。

ミランダおばさんの息子にコーちゃん(仮)と言う私と1つ違いの男の子がいて、
その子が特に不思議な力を継いだ子のようでした。

おばあちゃんが亡くなってからも、その力をコーちゃんが継承し、
猫が住み着き、亡くなってしまったとしても自然と猫がコーちゃんに着いてきては居座って、
そのまま結局家族になる。

そんな不思議まみれな家系なのです。

たま母さんと言われる尻尾が先割れになっているとても小さな猫が家族として住んでいた時には
いつの間にやら屋根裏で子供を産んで、しばらく屋根裏で子猫達を育てていました。
子供達を下に下ろそうと言う話はあったのですが、
「そん時が来たらたまが教えてくれる。」
と、ミランダおばさんは何かを理解していて、
いざ、お披露目のタイミングの時にはミランダおばさんに
「ほれ、受け取るから。」
と言われて子猫を1匹ずつリレーのように屋根裏から降ろしていく。
そんな人間同士の連携のような逸話も聞かされています。

ミランダおばさんも不思議な力を確実に持っているので、
そんな話を「この間ね。」と、当たり前の日々の出来事のように話すのです。

今回のお話はそのたま母さんにまつわる不思議な力のお話です。

たま母さんと子猫達総勢7匹の猫達がいた頃、
コーちゃんが不慮の事故に遭い、植物人間を覚悟して欲しいと言われた事がありました。
若いので復活する可能性もあるが、後遺症は覚悟してほしいと。

私はその時確か16歳、コーちゃんは17歳でした。

あまりに若くして植物人間を覚悟して欲しいと言われたミランダおばさんはあまりのショックと、
なんとか、なんとか元気に戻って欲しいと言う思いから、
毎日近くの神社までお祈りをするようになりました。

ここで不思議なのが、神社に行く時はたま母さんも着いてきて、
祈り終わり、帰ろうとする頃には涙を浮かべて神社を見つめていると言うのです。

既に私はその話を母伝いにオンタイムで聞かされていた為、不思議さと同時に、
たま母さんはコーちゃんの為に、
もしかしてあのお家に住み着いたんじゃないか
と、勝手に思うようになっていました。

それから祈り、涙を流す毎日を過ごして3ヶ月程だったと思います。

コーちゃんの意識が戻ったとの吉報が入りました。
私達は本当に喜んで、また近々お見舞いに行こうと話し、日取りについてミランダおばさんと電話で話していました。

その時ミランダおばさんは
「たまが泣いたところはいつも拭いて帰るようにしてたんだけどね。
そこにヒゲが落ちてたからお守りみたいに拾って帰ったんよね。それが良かったのかも。」
と言っていました。

私はここでたま母さんはコーちゃんを救う為にあのお家に来たんだと確信しました。

それからも、たま母さんのヒゲが抜ける度に良い知らせが舞い込み、
目を覚まし、
意思疎通が叶うようになり、
一般病棟へ移れるようになりと、
お医者さんもびっくりする程どんどんと好転していきました。
意識が戻ってから一般病棟へ移るまで、わずか3、4ヶ月ほどの短期間でした。

ここまで来るとみんなもうたま母さんのヒゲが抜けるのを待つような、
神頼みのような状況になっていました。

お見舞いに行った帰りにお家に寄らせてもらい、
たま母さんに挨拶とお礼を言おうと思ったのですが、
久々に見たたま母さんはヒゲが抜けすぎてしまってほとんどのヒゲがなかったのです。
短期間の間にたくさんのヒゲが抜けてしまった為でした。

なんだか、たま母さんがコーちゃんの代わりに魂を削っているんじゃないか。
そんな気がして来てしまい、私は心のざわめきを感じていました。

コーちゃんはと言うとその頃にはすっかり落ちてしまった筋肉を元に戻す為、
全身複雑骨折をしたような体を酷使し、長い時間をかけて、必死にリハビリを続けていて、
自分の力でご飯を食べられるようになれば、やはりたま母さんのヒゲは抜け、
立ち上がれるようになった時にも抜けました。

気がつけばたま母さんのヒゲは綺麗に無くなってしまい、
足取りがおぼつかない日が出て来ました。
猫とってヒゲはとても大切な役割を持つ為、そのフラつきがヒゲがないことによるものなのか、
それとも命の危機などによるものなのか、判断がとても難しかったのです。

それでもミランダおばさんはなぜか病院へ連れて行くこともなく、
ただただ家族として毎日を過ごしていました。

しかし、それからたま母さんはお参りには来なくなりました。
それを聞いて私はとても不安になったのですが、それは的中せずにすみました。

コーちゃんはどんどんとリハビリを続け、事故から1年ちょっとで退院する事ができました。
植物人間を覚悟して欲しいと言われ、もし意識が戻っても後遺症が残る可能性が大いにある中で、
多少呂律はおかしいものの、元気に歩き、おしゃべりして、生活をできるように回復したのです。

それからたま母さんは徐々にヒゲが生え揃い、コーちゃんと毎日一緒に寝て、暮らして、
学校に復帰できるまで常に一緒にいたと聞かされました。

ヒゲが全てなくなってしまい、容体を心配していた程だったたま母さんは
当時感じた私の心のざわめきを全く無視したかのようにその後も元気に暮らし、
生んだ子供達よりも長く、長く生き続け、
コーちゃんが卒業し、介護職として働き出すまでずっと生き続けてくれました。


…なんて美談なんでしょうか。
その頃私は都内で音楽をしながら、欠落した人生を送っていたにも関わらず…。

たま母さんは数年前、急に姿を消してしまったと聞いた為、きっと人気のないところで亡くなったのだと思います。

家族になってからだけでも15年近くは生きていた為、本当に長生きした化け猫なんだと思えて来ます。

私が今の仕事に就いてからは忙しく、コロナの影響もありお家に行けていませんが、
あの家系、お家には何か不思議な力があると、感じざるを得ません。

皆様御察しの通り、つい先日、また新しい猫が住み着き始めたと母から聞きました。
その話を聞いて、ついシェアしたくなってしまい執筆に至っています。

私はスピリチュアルな世界は好きですが、霊感はもう全くありません。
そういった世界を好きになれたのはきっとおばあちゃんの摩訶不思議な言動やコックリさんの実演、上で挙げたような家系や出来事、猫達の不思議過ぎる事柄を目の当たりにして来たからだと思います。

ただ、ご安心ください。
今一緒に暮らしている猫達はそういった逸話は全くございません。

ただただ可愛いだけです。
でも、それで良かったのだと思います。

そんな不思議な事まみれでは、心が持ちませんもんね。

コロナも落ち着いて来た為、今度実家に帰れる機会があったら、
母の実家の状況について聞いてみたいと思います。

また不思議な逸話がボロボロ出てくるのではないかと期待しています。

それでは今日も、皆様良い夜を。
おやすみなさい。

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