【短歌15首】あpop / Vector / mo_rning
あpop
強い言葉ばしばし浴びた日の夜に机でも練乳になっていた
Ayy 月は世界最古の連載誌なべて水面はそのファンメイド
痩せていたころと太っていたころの両方がある少女は走る
何度でも蒸し返される諍いはどの世代にもあるラブソング
他者'n'他者 遠くでキスをする頃に地上波でネコバスが走り出す
Vector
劇しさの言葉を勘で混ぜながら肩掛けの水筒に持っていく
極端な優しさでもって八つ当たりしていたような日々の左折可
この街がひとつの大きな乗り物じゃ嫌だよミスター・テストステロン
(-1, 0, √2)から連れてきた絨毯に似たあなたの愛機
打撲のように彩る悪意から逃げる鉛筆穴を刺してください
mo_rning
餞の手紙が戻る 怖いくらい1円切手を貼ってみたのに
長い詰将棋だったし数年は気付かず鳥の話をしていた
雨に夕に会話はほつれ六畳の生きている誰もが第三者
バスを降り社会を星をヒトを降りまだ存在の気分が悪い
見間違いだけが人生だった気がするよ壁画に戻る前夜の
▼画像版
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