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しょうもない恋愛の話

以前書いたこの同棲していた彼氏だが、出会いはキャッチだった。
もの凄いイケメンだったので連絡先の交換にあっさり応じてしまった。(メンクイです、すみません)

ところが当時わたしは足繁く通っている店があり、彼の店にはどうにも足が向かなかった。
連絡も頻繁に取っていた訳でも無いし、あちらも営業をかけてくる気配がなかったので、ゆるっとした交流のみ続いていた。

不思議なことに、歌舞伎町に行くたびに街中のあらゆるところで遭遇した。
あちらが出勤時間だったり、キャッチの様子を見に行ったりする為に店を出た時など、何故か遭遇するのである。

知り合って1ヶ月くらい経ったある時、飲み過ぎて帰るのがだるくなったわたしはホテルに泊まることにした。
区役所通りの真ん中にある、ビジホなのかラブホなのかわからない(多分ラブホではないのだろうが)シエナである。

部屋に着いた辺りで電話が鳴った。
彼からだった。
どうも、シエナに入って行く姿を見たらしい。

「ベロベロそうだったけど大丈夫?」
「帰るのだるいから泊まる」
「心配だから行ってもいい?」
「いいよ」

そうして、身体の関係を持ったのである。
そこからは、歌舞伎町に行く度に仕事終わりの彼と合流して泊まった。
しばらくすると、歌舞伎町に行ってない日も会うようになった。
会ってセックスして爆睡するだけの関係である。

お互いあっさりしたもので、特に何も深追いせず坦々と(?)ホテルで合流して起きたら解散していた。
そんな日々が1、2ヶ月続いたと思う。

ある日、彼がものすごく酔っていた日があった。
事後に突然、「オレの存在って何?」と聞かれた。

さて…?
なんだろう…????

お恥ずかしながら、その時はじめて彼は自分の何なのかと言う考えに至ったのである。
こうして何度も何度も会っていると言うことは、好きなのかもしれない。

「好きなのかな?」
「かな?ってなんだよw」
「他に会いたいとか思う人いないし、好きなんだと思う。」
「じゃあもういい加減付き合おうよ」
「わかった」

このくだりはよく覚えている。
人の機微に割と敏感な割に、自分のこととなるととんでもないポンコツなのだ。
こうして彼とわたしは心の底からしょうもない始まり方をしたのである。(散々やることやっといて始まりもクソもないが)

今思い返してみると、始まりもしょうもないが終わり方もしょうもなかったので、総合的にしょうもない恋だったのだろうな🙄

しょうもなくないのは彼の美しい顔面だけであった。
(しょうもないまとめ)

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