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映画バカの部屋

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映画批評、映画監督のなり方、映画とビジネス、映画と写真などについて書いています。
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記事一覧

ポン・ジュノ作品『寄生虫』とカンヌ

カンヌで最高賞を受賞した本作、日本では来年初に公開されるとのこと。私は先月、一足早く韓国…

ダリャ
4年前
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ネトフリでコーエン兄弟の『バスターのバラード』を観てやられてる。さすがだなと。よくここを通して来るなと。笑うと同時に冷静になる。

ダリャ
5年前
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映画と数学の重なるところ 〜脚本・興行・アート〜

映画監督の北野武(ビートたけし)は映画と数学の関係について以下のように語っている。 映画…

ダリャ
5年前
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『運び屋』

映画の新しい発見があった。 それは「老人最強説」。 美男も美女もムキムキも宇宙人も敵わない…

ダリャ
5年前
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映画『グリーンブック』

良質のウェルメイド作品。笑いあり、涙あり、強過ぎず弱過ぎず、ちょうど良いバランスでメッセ…

ダリャ
5年前
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映画『ギルティ』

警察の緊急コールセンターが舞台、ほぼ電話の声と主人公の警官の表情だけで構成された異色作。…

ダリャ
5年前
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ネトフリ配給ドラマ『トロツキー』がヤバい

レーニンに次ぐソ連の初期最高幹部の一人であり、アナーキストとして一種謎めいた名を歴史に残すトロツキー。 その人生を描いたロシア産ドラマがネトフリで配信中だ。ロシアでは、レーニンのドラマと同時期に放映開始したが、視聴率でトロツキーが勝ったという。私はまだシーズン1の第3話までしか観てないが、そのクオリティの高さや内容の激烈さに唸らされている。 史実として、トロツキーは亡命先のメキシコで暗殺されるのだが、ドラマでは、その人生後年を送るメキシコでの回想という形を取る。第1話ではメ

もしも自分に予算の制約がなければどんな作品をつくるか? 表現者たる者、常にイメージしてないと駄目だ。
私なら等身大のピラミッドや宮殿を北極に作らせ、エキストラ100万人で『イントレランス2』を作る。
面白くなくても伝説になれる。いや、面白くない方が伝説になれる。

ダリャ
5年前
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映画3作短評

『アクアマン』(公開中) 地上での戦闘シーンが息を飲むほどキレッキレッで最高。髪の赤いヒロ…

ダリャ
5年前
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成瀬巳喜男作 『女が階段を上るとき』

日本映画界のレジェンド・成瀬巳喜男監督。この監督は物語の背景となる街や空間をアンカーで立…

ダリャ
5年前
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映画『バーニング』(監督 イ・チャンドン、原作 村上春樹)

本作の原作である村上春樹の『納屋を焼く』や、同作で村上が影響を受けた(?)といわれるフォー…

ダリャ
5年前
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本日公開映画『ミスター・ガラス』

あの『アンブレイカブル』の続編的作品という事で観に行った。監督はもちろん、あのナイト・シ…

ダリャ
5年前
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ソン・ガンホ主演『弁護人』

バカの塊のような弁護士の話である。 商売に忙しく陰口叩かれる弁護士の話である。 食い逃げを…

ダリャ
5年前
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映画『クリード2』

見事!!あの『ロッキー』シリーズと地続き作品だからこそできる、情念の密度が半端ない力作。 どんな巨匠も快作も、単品では太刀打ちできない濃密度。 特にアラフォー世代以上にとっては、作品を前に、自分の人生を走馬灯のように想起させられるような、そんな問いかけを持っている。ロッキーにも、主人公のクリードにも、対戦相手のドラゴにも家族との葛藤があり、それぞれが合わせ鏡になっている。そして自分への問いかけに勝利した者が、試合にも、人生にも勝利できる。 老いたロッキーの存在感が抜群