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生きたい

生きるのが辛い。
漠然とそんな言葉が脳を過ぎった。 
死んでしまいたい
そんな言葉も浮かんできた。
次第に僕の体は「死」に縋って生きてきた。
これは、僕が10歳になったばかりの頃の話だった。

当時の僕は、どんなに小さい事でも「死にたい」と口に出した。
どこで覚えた言葉なのか分からなかったけど、「命を絶てば、楽になれる」という事を分かっていたのだと思う。
当時から僕は、嫌な事があれば「死にたい」と言って、母親を何度も悲しませて、苦しませてきた。

初めて自傷を覚えたのは、中学一年生の時だ。
今でも鮮明に覚えている。
カッターナイフで生まれて初めて自分の腕を傷つけた時、ちょうどそれは夏だった。
半袖から伸びる僕の腕を見た父親の悲しい顔は多分この先もずっと忘れられないだろう。
それでもなお、俺は自傷を続ける。
なぜなら、初めて死にたいと思った時の自分より、絶対的に状況が悪かったから。

自傷をやめたのは、中学から高校へ上がる時だった。
高校生の頃は、決してすごく幸せな訳ではなかったけど、まぁそこそこ毎日が充実していた。
死のうと思ったことも何回もあった、だがしかし、今に比べれば可愛いもんだ。

今の俺はどん底と言っても過言ではない。
本当に死のうとしたし、線路に飛ぼうとも思った。
大学に入ってから、何もかもがガラッと変わり。
この世界が信じられなくなった。
ただひとつ、良かったことといえば。
カウンセラーに通えている事だ。
カウンセラーの先生は優しい。
いつも俺の話を聞いてくれている。
どん底の俺を頑張ってはい上がらせようと、ロープを垂らしてくれている。
このロープを信じるか否かは自分次第だ。
俺は尚も人を信じられない。
いつか人を信じられるように。

俺は今日も生きていていいのだろうか??

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