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話し上手な人を見て思うこと

ラジオDJやアナウンサーという職業がある。話すことが職業であり、決められた原稿を読むだけでなく実況をしたり、ときにタイムリーに自説を述べたりもする。
ふだん私たちは、こうした声を常日頃耳にしている。そうしたことで、もし仮に自分が、アナウンサーとの対談形式で番組に出演したとしても、意外と簡単ではないか、と思うときがあるが実際そんなことはない。

ある時、レギュラー出演している一人のアナウンサーの代役で、全然アナウンス経験のない有識者が出演したことがあった。代役に推されるだけあり、その人の知識量は十分なのだが、いまいち話しの広がりが足りなかった。
間延びしたり、ひとつひとつの話しの長さが短く、すぐに終わってしまうのである。

普段聞き流しているナレーションも、注意して聞いていると情報量がとても多いことに気づく。テレビやラジオ放送では、沈黙の状態が一定以上あってはいけないと言う規則があるらしいが、それをカバーするには何かしら常に話していないといけない。
話す内容に広がりを持たせるために、当然ながら知識は必要であるが、テクニックも必要である。対話形式なら相手の話しに乗ったり、逆に乗ってもらえるように仕向ける工夫をすることである。そして何よりも、知識を言葉にするために、スピード感をもって話すトレーニングが物を言うことである。

普段の会話は、目の前の誰かに対してであり、第三者の誰かにも伝えるという意識が低いが、こういった事を常に意識できれば、話しの内容がもっと充実するのではないかと思うのである。

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