開演前の時間が好きだ。薄暗い空席が徐々に埋まり、やがて照明が落ちる。大音量で音楽が流れ、暗かったステージに眩しい照明があたる。これから始まる、目の前で起こる何かとの共有に心踊らせる。もう少し、もうちょっと、この瞬間が終わらないでと願う。その瞬間を求めて、劇場を彷徨う。

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