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髄消化を進めるサプリメントあれこれ

iherbの商品の口コミを見ていると「脳性麻痺の子供のために」とか「自閉症の子供に与えてみたところ」というフレーズをよく見ます。いろいろなサプリメントを試しては一喜一憂して「ほかの子には効いたかもしれないけれどうちの子には効かなかった」というような言葉とともに、サプリメントを使うことの難しさが伝わるような切ない感想がたくさん書かれています。


先日から私はソマトスタチンを調べていました。ソマトスタチンはGMCSKとIGF-1から刺激を受けて分泌されるホルモンで、レム睡眠を増加させる働きがあります。レム睡眠はこれらの他にもウリジンとプロスタグランジンD2によって増えます。ウイルスや細菌に感染すると…説明すると長くなるので図で見てみましょう。

この関係はサイトカイン、ホルモンと睡眠と食欲が1つのネットワークになっていることを示しています。

私の子供はソマトスタチンが少なすぎるという問題を抱えていました。頑張ってテストステロンを増やしてIGFを増やしても発達はムラがあり、思うようにはいきません。2時間に1回は目が覚めて夜中に苦しみます。あれもこれもソマトスタチンが少ないせいですね。ソマトスタチンを増やすにはどうしたらよいのか調べている最中に、ちょっと気になったのがこちら。

ウリジン、そしてグレリンです。

この2つなにもの?

まずはウリジン。これはグリコシル化ピリミジン類似体でヌクレオチドの一種だそうですがそんな言われ方しても普通の人は何が何やらわかりません。

山羊と羊の乳や乳製品、サトウキビ抽出物、トマト、ブリューワー酵母、ビール、ブロッコリー、内臓肉などに多く含まれる。オメガ3脂肪酸と同時に取るとうつ病に効果があるらしいし、ガラクトースの解糖を助けるそうです。多くとりすぎると下痢や発熱を引き起こす。ギャバ受容体に作用してギャバの取込を助ける。シナプスの活性化や抗うつ作用、脳機能改善が見込めます。

今はGABAのサプリメントを取っていますがそもそもこれが少ないせいで発作が起きていたのかも。

以前ヨーロッパの親戚の家を訪れたときに羊のチーズを喜んで食べていました。あんなに臭いのによく食べるなと驚いて、他の普通のチーズは食べないのにロバのチーズと羊のチーズを子供は好んで食べていたんです。ウリジンを知っていればもっと食べさせたと思います。

こういうとき、私は「あるかな~?」と思いながらiherbを覗いてみます。

するとありました。ブリューワー酵母由来の商品なのかな。酵母というだけでかなり不安になります。

なんでも売ってるiherb

レビューを見ると脳性麻痺や自閉症の親のコメントがてんこもり!

脳内で利用できるウリジンが多いほどシナプス形成の速度が速くなって記憶力を保持したり認知が向上するとか、言語発達が進んだとか、グリコーゲンの貯蔵量を上げられるだとか、期待できそうなことが書いてあります。

そして最も重要なのが「神経組織の代謝の維持とミエリン鞘の回復」です。

髄消化を進められるサプリメント発見!

次はグレリン。

胃から産生されるペプチドホルモンでGHの分泌を促進。食欲を増進させる働きがある。肥満者の血中濃度は低く、やせ型体系だと血中濃度は高い。脂肪酸と結びついたときに活性化する。運動をすると抑制され、プロテインを飲むと増えるのでダイエットに利用されることも。大きな手術や病気で減少するので術後に食欲がなくなることも。中鎖脂肪酸と結合して減る。メラトニンがグレリンの上昇を抑える。しっかりと眠ることで増える。

学習と記憶、睡眠-覚醒サイクル、 味覚、報酬行動、および糖代謝に関わる。

私の子供は食欲というものがありません。時々あるけど本当に時々で1か月に2~3回見かけるくらいです。それ以外は「食べること」自体にほとんど興味がなく、大人から「食べろ」と言われるから無理して食べているという感じで、「おいしいね」と言われるから「おいしい」と言ってるだけで本当においしいと思っているようにはまったく見えません。まず「食べたい」という気持ちそのものが欠落しているように見えるのです。

グレリンが足りていないなら、そりゃ食べないのもうなづける。そしてこれが睡眠に関係していて、私の子供の不眠の原因の1つでもあるのかもしれない。

こっちもあるかな~?と思ってみてみたらやっぱりありました。

本当になんでも売ってる

ただしこちらは白いんげん豆由来のようで、レクチン多そうだから私たちには無理かも。グレリンはカプサイシンを取ると減ってしまうみたいだし、六君子湯がグレリンを増やしたり防風通聖散がグレリンを抑制するそうですが、どちらも合弁花類の生薬ばかりで生体異物除去食との兼ね合いが難しいです。

でもいろいろなヌクレオチドの商品があって面白いですね。エコロジカルフォーミュラというサプリメントメーカーは脳に関するサプリがたくさんあって個性的なメーカーだと思いました。


ウリジンとグレリンは互いに作用しあっているので、両方一度に摂取したほうがよさそうに見えたので他のサプリでないか探してみましたがありませんでした。その代わり「グレリン様作用薬」という病院で出してもらうお薬の中にあるようです。エドルミズ錠50mgというもの。癌で絶食した人のためのおくすりです。ただこちらもCYP3A4で代謝されるのでうちの子供は飲めなさそう。

うちの子供は時々絶食期間が発生して1週間ほど焼きのり以外何も食べないとか鰹節と梅干以外何も食べないであるとか、とにかく食事のほとんどを拒絶し始める時期があります。ペラペラとしたものは食べても大きな固形物は食べなくなるんです。
絶食になればてんかん様発作も当然起こります。低血糖でぐったりしたり死を覚悟するほどの体調の悪さがやってきますが、2週間以上続くようなことはなくふいに改善します。ずっと分泌されていないわけではないのだと思います。とにかくムラがあって寝ないことと食べないことの2つが心配です。

これ以外にも気になったものがいくつかありました。

Ecological Formulas, スフィンゴリン、ミエリン塩基性タンパク質、240粒¥4,119

こちらは自閉症の子供だけではなく認知症の方も多く試されている商品のようです。牛の脳から作られていて、添加物が完全にアウトなので飲めなさそうです。これとビタミンB12を同時に取る人が多いようですが、うちの子は焼きのりをよく食べているのでビタミンB12のサプリメントでは必要なさそう。

DHAも一緒に取るといいらしいけど、クリルオイル飲んでるし大丈夫。

来週からウリジンをちょっと試してみます。


そもそも代謝の話をするといつも壮大なパズルをしているような気分になります。あるホルモンの分泌が少ないということになると原因はどこにあるのかさがしてみても、1つ前にさかのぼるだけではわからずさらに1つ前、また1つ前にと順番に追って行っていると、うっかり最初に戻ってきた李するのです。

脳性麻痺の子供の夜間の低血糖からくるてんかん様発作を防止したいと考えてあれこれと勉強しているとソマトスタチンにたどり着きました。なぜソマトスタチンが少ないのかを考えると、「ウリジンとグレリンが少ないせい」ということになります。

てんかん様発作が起きる理由はウリジンがGABAの働きをたすけられていないから。ウリジンが足りないなら足せばいい。

ではグレリンはなぜ少ないのか。

グレリンはデルタ睡眠誘導ペプチド(DSIP)から誘導されています。これはソマトスタチンを阻害します。デルタ睡眠誘導ペプチドはコルチゾールによって調節されています。クッシング症候群の患者のデルタ睡眠誘導ペプチドの血症濃度は低いです。

コルチゾールが高いとDSIPは低く、グレリンは増えない。

DSIPは抗けいれん薬として作用し、発作の発生率と期間を大幅に減少させると言われています。

DSIPの合成経路はいまだに不明ですが脳ではNMDA受容体を介して働いています。NMDA受容体はニューロンに見られるグルタミンさん受容体及びイオンチャネルです。リガンドとしてグルタミン酸とグリシン、D-セリンがあります。

グルタミン酸を多く摂取すると、NMDA受容体でDSIPが上手くはたらかずけいれんが起きる。


もうまんまじゃないですか。
脳性麻痺はデルタ睡眠誘導ペプチドの不具合からあらゆる二次障害が起きているんですよ。

夜中の低血糖、てんかん様発作、体が発達しないこと、知的に伸びず言語に障害があること、睡眠障害、感覚過敏・感覚鈍麻、温度の感覚がないこと、食欲がないことによる摂食障害、CYP3A4の枯渇、コルチゾールが高いこと、筋肉が育たないこと。

それらすべてがここにたどり着きます。
そしてやっぱりコルチゾールが高いことが一番悪いことです。


胃の中でウリジンが少ないのか働かないのか、まだわからないけれども。

私の子供は梅ペーストを好んで食べます。プラムもよく食べていました。双子葉離弁花のアミグダリンを含む食材をとても好みます。もしかしたらそこに何かあるのかも…。



iherb、早く届いて~♪











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