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生体異物除去食的お米の食べ方

生体異物除去食では植物のほとんどが食べられません。それでも主食は必要です。血糖値を上げていくためには米を食べたいのです。いくら肉や魚は食べれると言ってもそれだけだとカロリーが足りません。小さいころの私の子供はお米を食べることがとても難しかったので衰弱していっていました。お米は口の中に入れてもすぐに吐き出していたのです。


コメの品種によっては食べられる?!

あるときシッターさんが「この子高級なコシヒカリなら食べるよ?」と言ったのです。それは近所のスーパーマーケットで2㎏で1480円で売っているお米でした。もちもちでとてもおいしくて、それまで私がよく買っていたあきたこまちとは違いました。

「品種によるのか?値段の違いか?」と迷いつついろいろと調べていくと、アミロースという成分が少ないお米ならば食べられるということがわかりました。

そして炊く直前に白米をさらに精米して上白に磨いてから炊くと問題なく食べてくれました。これはレクチンはぬかの部分い多いので当然と言えば当然ですね。

×玄米
△白米
〇上白米

こんな感じでお米の芯のでんぷん部分だけなら食べることができるのだとわかりました。普通に炊くよりは圧力をしっかりかけて炊いたほうがレクチンが壊れて良いし、そもそもアミロースの少ないもち米のほうがずっと良いです。

×タイ米のようにパサパサした品種(高アミロース米)
△もちもちしたうるち米(低アミロース米)
〇もち米(アミロースがほぼ0)

この「アミロース」の量が「お米が食べられるかどうか」に直結していたんです。


高アミロース米と低アミロース米

「もち」と呼ばれる米はアミロースを含まない米のことで「うるち」はアミロースを含んでいるコメのことです。もちもちしたお米は食べてもOK、パサパサしたお米は食べられないと覚えておくと簡単です。

アミロースという成分はアミラーゼという酵素を必要とするのですが、生体異物除去食の考え方ではアミラーゼはできるだけ温存したいのです。それが別の酵素の材料になるからです。

ちなみに低アミロース米は次のような品種だと言われています。

彩、ミルキークイーン、ミルキープリンセス、ゆきむすび、淡雪こまち、柔小町、ほっかりん、たきたて、スノーパール、シルキーパール、ねばり勝ち、ねばりごし、夢ごこち、ゆめぴりか、おぼろづき、あやひめ、姫ごのみ、はなぶさ、朝つゆ、秋雲、夏雲、秋音色、金のいぶき、だて正夢、あさゆき、きらほ、ぴかまる、ソフト158、LGCソフト、まどか180

高アミロース米は結構少なくてこのくらい。

さち未来、ホシユタカ、越のかおり、夢十色、ホシニシキ、ゆきひかり、あきたぱらり

あまり聞いたことのない品種が多いですね。

いったいどんなお米なら生体異物除去食の主食としてふさわしいのでしょうか?


低アミロース米の実際のアミロース量

そこであるときたまたま知り合った農業試験場の職員の人に質問してみたところ低アミロース米についてはこのように言われていました。

「お米のたんぱく質は外側に多く集まっているんですが、そういうのに配慮した低アミロース米っていうのを僕らは作ったことがあるんです。でも全然売れませんでした。だから今はもう作っていないんだけど、ミルキークイーンやゆめぴりかなんかも一応低アミロース米と言われるジャンルなんですよ。だからといってすごく他の米と違うかって言うとそうでもない。8%が7%になったって言うくらいだからね。それよりもっと大きな要素があって、実は産地や生産者によってたんぱく質の量は変わってくるんです。なぜかというと肥料をどのくらいやったかっていうこと自体がたんぱく質の量に直結するから。その年によっても変わるし、どの田んぼで作ったかにもよるし、それこそ天気によっても変わる。それは品種よりも大きな要素で、この品種を食べてれば大丈夫というわけにはいかないんですよ。そうやって考えると、もともとコシヒカリは問題なく食べれているのであればコシヒカリを無施肥で作ってる農家を探して生産量はものすごく少ないと思うけどそれを食べるという手がある。それなら確実にタンパク質の量は抑えられる。それをさらに精米してしまえば。でもそれだと本当に収量が少ないから、ちょっと作る側としてはいろいろ考えちゃうなぁ…。難しいよなぁ。新しい低アミロース米を作るっていう方法もなくはないけどそれはまた難しい。もっちりした米同士を掛け合わせたからってできないんですよ。最近できた米はあっさりした米同士を掛け合わせてできたものでねー。って考えてたらめんどくさいからもういっそずっともち米だけ食べてれば?それが一番いいと思うよ?」

米を生産する農家さんがトウモロコシをたくさん食べさせた牛の牛糞を使ってお米を作っていたらレクチンの多いコメができるという考え方があるのですが、生体異物除去食では「有機栽培のコメは健康にいい」などとは言えなくなります。でもどんな肥料を使って作られているのかなんて売っているお米を見ても一目でわかりません。だからやっぱりお餅を食べるのがいいのかもしれないですね。

子供が小さいころは「もち米は食べさせにくい」と思って与えてはいなかったのですが大きくなってきたのでいろいろと選択肢が広がりました。今ではもちそのものをよく食べてくれるので安心です。わが家では「きぬむすめ」「つや姫」「コシヒカリ」「もち米」を食べることが多いです。しっかり精米して上白にしておけば大丈夫!

ちなみに我が家の炊飯器には4時間以上かけて玄米を炊くモードがついていたのですがそれでうるち米を炊いてみたところもっちもちで、まるで完全なもち米のような炊きあがりになりました。圧力でたんぱく質を壊せるなら、品種は関係ないかもしれないですね。













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