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Midjourneyと西洋画家

Midjourneyはもともと海外のサービスなので西洋の有名画家の名前の方が日本の画家よりもプロンプトに組み込みやすいのですが、日本人の感覚にあった画風を探して普段のお絵描きに活かしていきたいと思います。

ここは私の独断と偏見で。いつもの「キッチンでホットケーキを焼くビックフット」のお題でテストしてみましょう。背景と題材と主題が1つずつ含まれた絵はテストに使いやすいもののはず。


Bigfoot baking pancakes in the kitchen, 〇〇〇〇〇 style, --ar 16:9 --test

というプロンプトを使いました。シンプルです。〇〇〇〇〇の部分に画家のフルネームを入れます。


アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック

とにかく黄色い。ロートレックっぽい部分もあるもののなんだかちょっと物足りない。画面全体のまとまりがないことがその原因だと思います。これをもっとバランスを取るためには構図の指示などを入れていくといいかも。


ポール・ゴーギャン

ゴーギャンの素晴らしい点はちゃんとホットケーキを焼いているところ。ほかの画家の場合はホットケーキが出てこなかったりとりあえずボヤを起こしたりする人ばかりなのにこの人の場合はちゃんと料理をさせているところが凄い。動詞が通りやすいのかも。色味や質感も悪くないので、何かの絵を描くときにこの名前を別の画家と組み合わせると面白いかも。

油断すると人間を裸にします。


マルク・シャガール

シャガールっぽさはあるにはあるけれど、これはちょっと使いづらそう。



ヨハネス・フェルメール

それっぽい絵は描けますが、画面のあちこちが明るかったり暗かったりするのでそういうタイプの絵を描くときに使うのはいいかも。室内の様子を見ると細かく描きこんでいます。

見たことのあるような台所を火事にしている。



グスタフ・クリムト

とにかく裸。これも色味が黄色と青に偏りがちです。雰囲気はあるので人物を描くときなどに後ろの方に入れておいてもいいかも。クリムトと組み合わせたときにちょうどいい画家をテストしてみてもよさそう。

なんだこのおっさんは。



ピエール=オーギュスト・ルノワール

特殊な風味が出るので、ちょっと変わった絵にしたいときは使えるかも。ただし頼んでもないものを勝手に描いてくるようなワードです。



アメデオ・モディリアーニ

のぺっとしたタッチがいいですね。ざっくりと形をとらえているので面白いです。色味に偏りがあるので、クセの強そうな絵を描くならいいかも。

ただし崩れやすいです。



アルフレッド・シスレー

シスレーの画風で絵本を描いたらかわいいでしょうね。風景主体で描きこみまくってもらいたいです。

シスレーの場合はちょっとこれではわかりにくかったのでためしにヘラジカちゃんを描いてもらいました。

やはりシスレーで何か描きたくなりますね。



アンリ・ルソー

独特ですが私にはハードルが高そうです。


エゴン・シーレ

シーレは期待十分だったのですが、画面が崩れやすくて使える画像を拾うのに苦労します。人物画の方がいいかも。


エル・グレコ

エル・グレコがここまでやってくれるとは思いませんでした。とにかく気合が入っている。

素晴らしいですね。使い方次第でこの画風は活きてくるはず。



エドゥアール・ヴュイヤール

これは素敵な絵が描けそうな予感。私の好きなタイプです。物語の挿絵なんかに良さそうじゃないですか。工夫次第でいろいろなものも描けそう。



ピエール・ボナール

これは今私のお気に入り。ボナール最強です。色味に癖があるものの、いろいろなプロンプトと組み合わせても崩れが少ないんです。その割にしっかりと2Dの良さを引き出してくれます。ボナールだけだとバリエーションに描けるので同じナビ派の画家と組み合わせると落ち着いた感じで良くなります。ただ全然関係のない時代の画家と組み合わせると人物のラインなどが落ち着いてくれるので不思議な画家です。



ピート・モンドリアン

かなり無理矢理な感じ。どうする気なんだろうかと思っていたら壁だけこうくるとは。


キース・ヘリング

これも無理やり臭いけれども、ちゃんとキッチンぽい場所が描かれていたりして努力の跡が見えます。でもすぐに意味不明の画像を作りたがります。



ヒエロニムス・ボス

いろんなものを一度に画面に詰め込みたいときにはよいかも。これも他の画家との組み合わせで良くなりそうです。



ジェームズ・アンソール

室内の描写は悪くないですがとにかく火事が多い画家です。好みは分かれそうです。



ロイ・リキテンスタイン

リキテンスタインの名前を入れるだけではそれっぽくするのは難しいようです。アメコミ風に仕上げるにはそれ以外の単語も必要。よく観察してみれば再現できなくはないかも。



ジャン=ミシェル・バスキア

バスキアは容赦ない感じが好きです。出来上がった絵をどう使うか迷うような絵を描いてきます。案外バリエーションの幅が広いので飽きずに使えるかもしれません。



ジュゼッペ・アルチンボルド

インパクトは強いのですが画面のどこかにオカシイ部分があってそれを加筆修正できないので難しそうです。好きな人は好きかもしれないですね。


ジョルジュ・スーラ

画家の特徴を活かす題材を択べばよい絵を描けると思います。



ジョン・シンガー・サージェント


この感じは上手く生かせばよい絵につながりそうです。組み合わせ次第かも。


ポール・シニャック

シニャックも嫌いではないです。キッチンの台の上などは丁寧で、とても好感が持てます。色味をうまくコントロールできるなら使えるかも。


パウル・クレー

クレーの場合は、ちゃんとそういう絵を描きたいときに使うといいと思います。やってみたらやっぱりという感じでした。私には難しいかも。


パブロ・ピカソ

ピカソはピカソという感じですね。北斎と同じでいろんなタイプの画風を使い分けて気分転換したいときにはいいかも。ただ欲しい絵を引き出せるかどうかという意味では難易度が高いです。



フアン・グリス

こういう絵を描くことが私は少ないのですが、人気はあると思います。嫌いではないです。マットな質感を強調できれば面白くなると思います。


ヤン・ファン・エイク

屋外は素晴らしいですが、部屋の中はモノが多くて散らかりがちです。色味も暗さも独特なので、普通の絵に組み込むのは難しそう。


レンブラント・ファン・レイン

いかにもレンブラントらしい部分もあるのですが、画面が暗くなりがち。ダーク系の絵との相性は良さそうです。


ウジェーヌ・ドラクロワ

一見無難な感じに仕上げてきますが、同じプロンプトで回数を重ねると特徴のある絵を描くようになりました。もう少ししつけが必要な段階なのかも。

やり方次第では面白い絵になるに違いない。



私が使いやすそうだと思ったのは、

ヴュイヤール
ボナール
シスレー
エル・グレコ
ゴーギャン
クリムト
ドラクロワ

の順番です。

ボナールは「Pierre Bonnard and Maurice Denis and Krenz Cuchart style」で使うと次のような絵になりました。



これはボナールとArtgerm、クリムトを組み合わせた絵です。

「Artwork by Artgerm and Pierre Bonnard and Klimt」


プロンプトは本当に組み合わせ次第ですが、古典的な画家の名前をうまく組み込んで現代風の絵を仕上げていくのは本当に楽しいです。

現代風のイラストレーターさんの名前などは普通に使おうとするとどうしても崩れてしまいます。そこで古の偉人の名前が効いてくる。

意外な組み合わせが上手く作用する可能性があるのでいろいろ組み替えて遊んでみたいと思います。


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