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筋肉が柔らかい人の不眠症の治し方

最近うちの子供はよく寝ます。夜の21時ごろに寝て、起きるのが8時半ということもよくあるし、23時くらいにやっと寝てくれたという日ですら起きるのは9時半とか10時。生後4歳くらいまでは1日2時間しか寝ていなかったのがうそのよう。

1日に2時間しか寝ないからと言って子供は疲れた様子もなく全力でニコニコ元気に過ごしていました。夜泣きもしたことがなく、するとしたら夜喋り。楽しそうに何かを一生懸命話しかけてこようとします。発生できる音が「あーあーあー」だけにも関わらず身振り手振りでなぜだか何を言っているのか周囲の人間は理解できるという、いわゆる非言語のコミュニケーション能力が高い子供でした。泣くわけではなくても、私をトントンと手で触って起こしてきてはニコニコ何か楽しそうに話しかけてくるのは体力的にも精神的にも辛いものです。子供が2時間しか寝ないということは私も2時間しか寝れないということですから。

「余りにも寝なさすぎる…。子供は平気な顔してるけれどそんなはずはないし、私もつらい」

そこで小児科で相談してみたところメラトニンのお薬を出されました。1年半ほど飲んだのですが全く効果がなく飲めば苦しみました。呼吸ができなくなり、顔は腫れあがり視線は定まらず酷い下痢をし何度も嘔吐しました。お医者さんはそれを自分たちで処方しておきながら誰も助けてくれませんでした。


「脳性麻痺児にはメラトニンは処方してはならない」とされていたのによくわかっていない医師によって処方されていました。飲んでも効かない、飲むと余計に苦しむということを伝えると医師は逆に私を叱りました。それはロゼレムと言うお薬でしたが「メラトニンも乳糖も悪いものではないのに効かないはずがない」と言うのです。

飲んで苦しんでいたのは今となっては乳糖が入っていたせいだとはっきりわかるのですが、この頃はなぜ乳糖がダメなのかがわかっておらず、医者も薬剤師も製薬会社も「乳糖は別に悪いものではないからこれを飲んだからと言って悪くなることはない」と言い張っていました。

でも乳糖は二糖類です。二糖類分解酵素を必要とするということは糖鎖分解酵素が脳の大事な成分を溶かしてしまっていたので発達は遅れていたし、筋肉も発達せず素食事もとれず眠れもしないという状況でした。脳にダメージがあるということはダメージを修復しようと脳の中でいろいろな物質が集まってきます。この物質を溶かす働きをする酵素を乳糖が増やしていたのにその頃そのことに誰一人気づいていなかったんです。みんな言いました。「乳糖ってただの砂糖よ?」と。でも乳糖と書いてあるものはすべて子供が苦しんで死にかけたんです。

そしてなにより、メラトニンは「眠りやすくするお薬」ですが、私の子供が眠れなかったのは「目が覚めるホルモンが大量にでていたから」です。

眠らせるメラトニンと目覚めさせるコルチゾール

この2つは相反するものです。

眠れるホルモンが足りないせいで眠れないのではなく、目が覚めるホルモンが多すぎるから眠れていなかっただけなので、眠れるホルモンをいくら増やそうとしても焼け石に水だったんです。

そして最近グレリンとウリジンの働きを勉強すると、メラトニンがこれらの働きも阻害しているというのがわかりました。このお薬は本当に脳性麻痺の子供が飲んではいけない理由がちゃんとあったのに当時の小児科の先生は不勉強なまま全く知らずに出していたんですね。

その後漢方薬局で相談すると「たとえ泣いたりしていなくてもずっと活性化していて寝ないのは夜泣きと一緒ですから、そういうお薬がありますよ」と言われて漢方薬を飲み始めました。最初はよく効いたのですがそのうち低緊張が余計に強くなりはじめました。

甘麦大棗湯という漢方薬は長期的に使うことはできないお薬でした。これに含まれている甘草という生薬はCYPを減らしてコルチゾールを増やす働きがあるので長期的に使うと低緊張が強く出たからです。

このように私たちはずっとコルチゾールに苦しめられてきたんです。



子供の睡眠が改善したのは5歳の時です。

テストステロン軟膏を塗るというアンドロゲン補充療法を始めて1か月くらいで毎日8時間くらいぶっつづけで眠るようになっていることに気づきました。ブドウ糖の補給もその頃から始めていました。

・テストステロン軟膏を塗ることでコルチゾールが上がらない
・夜間のブドウ糖補給で血糖値が下がらないからコルチゾールの分泌の必要がない=コルチゾールが上がらない

低緊張で筋肉が柔らかいという時点でテストステロンが少なくコルチゾールが高い状態にあります。コルチゾールは目を覚ますホルモンなので夜は眠れません。筋肉がないということは糖質を体にため込めないということなので簡単に低血糖になります。特に夜寝ているときに低血糖になると死と直結するので目を覚まして起こすためのホルモンが出ます。それでコルチゾールがとても多い状態になっていたんです。そしてそのせいでまた筋肉はやわらかくなり悪循環は続きます。

温泉に行ってお風呂で温まった後はよく眠れます。体を温めることでコルチゾールが下がったからですよね。おいしいものをたくさん食べた後は腹が膨れて眠くなります。血糖値が高ければコルチゾールが出る必要がないからですよね。

テストステロンが睡眠中の尿の量を決めるので、コルチゾールが高ければ何度もおしっこをします。眠れない頃は夜中だけでも6回はおむつを替えていました。1日16枚のおむつを替えていた頃、私は本当にへとへとでしたがテストステロン軟膏を塗る様になってからは1日に6~7枚で済んでいるので本当に楽になりました。夜中1度もおむつを替えない日も最近はあります。大人なら、おむつではなくトイレに行くために起きていることでしょう。

理屈がわかれば簡単です。

不眠症は薬には頼れない。
というか、頼るようなものではない。

しっかり眠れるようになってからそのことに気づきました。


十分にテストステロンが多く分泌されて筋肉がついていれば、コルチゾールが高くなることはないので不眠症になるはずがないんです。

・筋肉が硬くなること
・よく眠れること

この2つにはとても深い関係があったんです。

不眠症を根本的に解消するには「筋肉をつけること」というただ1つでした。

ある程度テストステロンの状態が良くなって筋肉も付き、眠れるようになってきたら「グレリン」を誘導するために生姜生活を始めました。

これによって「ただ長時間眠れる」というのではなく「深い眠り」につく流れができてきたように思います。

まず生姜をベーコンと漬け込んでおきます。そして卵かけごはんを作ります。これは卵、ごはん、醤油、鰹節、のり、納豆、生姜ベーコンを混ぜたものです。

これを食べさせていたら途中何度もうなされて起きるようなことが減り、歯ぎしりをしなくなってきました。

ぐっすりと眠れるようになってから、私の子供は言葉の発達が進みました。きちんと会話になるんです。苦手だったものの名前も少しずつ憶えてき始めました。認知は寝ている間に発達するのだと実感できます。

子供は元気に育てようと思ったら絶対に眠らせなければならないけれど一般的な不眠症の薬ではよくならない。

筋肉が柔らかい体質で眠れないのであれば、それはテストステロン軟膏を塗ることで対処できます。


筋緊張が強くて体が硬いタイプだとまた違うのでしょうね。




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