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今日覚えたい文法

後で読むね。

Je le (lire) plus tard.
どんな時制に変えますか?

現在形?
Je le lis plus tard.
近接未来形(と呼ばれているもの)?
Je vais le lire plus tard.
単純未来形?
Je le lirai plus tard.

どれがシックリ来ますか?
声に出していってみると、わかるかもしれません。

「わかりました!」
と言える方はしっかりした「音の記憶力」をお持ちの方なのでしょう。
非ネイティブのわたしたちは、どんなに音の記憶力を増やそうと思っても限界があるので、ルール、すなわち文法力を鍛える必要があるのです。

日本語ネイティブのわたしたちが「このフレーズは正しい。こっちは気持ちが悪い、間違っている」と言えるのは、何者でもない「音の記憶」のおかげなのです。

動詞「来る」の否定形が「きない」だと間違いだと判断できるのは、

「来る」がカ行変格活用なので、未然形の時には珍しいオ段の「こ」で始まる… 「きない」という活用は一部の方言でのみ用いられる。

なんて考えている人はいないはずです。
なぜだかわからないけど気持ち悪い、聞いたことがないし、自分も言わない。
これがネイティブの「音の記憶」です。

Revenons à nos moutons.(話を戻しましょう)
Je le (lire) plus tard.
です。

「後で読む」ということは、今すぐには読まないし、今やっている作業の次にもなにかやるべきことがあるのでしょう。

「今読んでいる」
「習慣的に読んでいる」…
「今と感じられる確実な未来に読む」…
現在形は使えなさそうです。

「(遠いか近いかではなく)今と次に読むという行為を行うべく時間を進める」
「今やっていることの次に読む」
近接未来形も使えなさそうです。

「(遠いか近いかではなく)読むという未来を作る」
「読むという未来が目に浮かぶ」
そう、単純未来形がいいのです。

Je le lirai plus tard.

plus tard
après 〜
ensuite
一旦「今」と時間を切り離してしまう表現がある場合は、原則的に単純未来形がふさわしいのです。

現在という時間枠の中心は「現在形」
過去という時間枠の中心は「半過去形」
未来という時間枠の中心は「単純未来形」

複合過去形や近接未来形は、実は異質な存在なのです。
活用が楽だから近接未来形という選択は捨てて、未来のことは「単純未来形」を軸に考えてみませんか。

ご参考まで

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