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今日覚えたい文法

「正しい」とは何?

Après que ma femme (finir) de faire la vaisselle , j'ai commencé à lire un livre tranquillement.

動詞 finit を正しい活用に変えてください。

では、どうぞ!

いやあ、「正しい」ってなんでしょうね。
世の中誰もが正しいと思って行動をした結果、今ややこしい世界ができているわけだし…(愚痴はやめましょう)

文法的(参考書や辞書のなかで)に正しいのはこうです。

・複合過去で表される変化・行動の直前を伝えるには、複合過去形が使われる。
・après que の後は直説法が選択される。

ということは、上の文の主文は j'ai commencé と(直説法)複合過去形が使われているので、après の後も同じく複合過去形を使えばいいのです。

Après que ma femme a fini de faire la vaisselle , j'ai commencé à lire un livre tranquillement.
はい、よさそうです。

ここで街を歩くネイティブのフランス語に耳を傾けてみましょう。

あれっ〜、少し違います。
「ア」じゃなくて「エ」って言っていますよ。

Après que ma femme ait fini de faire la vaisselle , j'ai commencé à lire un livre tranquillement.

そう、これが21世紀の普段遣いの「正しい」フランス語の姿です。

après que の後は接続法です。「ほとんどみんな」そうやって話しています。

異論はあるとは思いますが、10人中9人が「正しい」と思いそんなふうに使ったら、それはもう逆らえない流れだと思うのです。
抗うことも大切ですが、「いま・現状」を知ってそこに寄り添うことも、言葉の使い手として気をつける必要があるはずなのです。

理論的には「複合過去形の直前の変化を表すには重複合過去形になるはずだ!そうでなければいけない!」

Après que ma femme a eu fini de faire la vaisselle , j'ai commencé à lire un livre tranquillement.

正しいかもしれませんが、いつもこんなふうに言い続けると、なんだかずっと「重い」フランス語を使っている変わり者というラベルを貼られてしまいます。

ぼくは après que の後は接続法です。
理由はみんなそうだから。

△Ton mari est parti pour Paris ?
◯ Ton mari est parti à Paris ?

ぼくは partir の後は、pour ではなく à や en を使います。
理由はみんなそうだから。

「すごい寒いね。」
📢ブッブー、違いますよ!

「寒い」は形容詞なので、その前につくのは形容詞(〜い)ではなく副詞(〜く)でなければいけません。従って、

「すごく寒いね。」
が正解です。

正しいけど、なんだか面倒くさい人だと思いませんか?
あっ、こんなことを書いているぼくが一番面倒くさいですね。

「正しい」ということを考えながら学習することの重要性を解いているつもりなのです。

みなさんにとっての「正しいフランス語」とは?

教科書がいつも正しいわけではありません。
教科書のみが正しいわけでもないのです。

ご参考まで

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