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今日覚えたい発音

発音するってことは…
(過去の記事と内容が大幅に重複しています)

・チームA
サンマ、サンバ、産婆、サンボ(だめ?)、酸味、散歩、賛美
・チームB
参加、サンタ、サンガ、参与、3個、酸素、産地

チームAとチームBの違いは何でしょう?

声に出して発音してみるとわかります。脳内で読んでいる限りわからないと思いますよ。

ローマ字にしてみましょう。
・チームA
Samma、Samba、Samba、Sambo、Sammi、Sampo、Sambi
・チームB
Sanka、Santa、Sanga、Sanyo、Sanko、Sanso、Sanchi

もうおわかりですね。
3つ目のアルファベットが違います。すなわち「ん」の音の出し方が違うのです。

人間は先を考えて行動する生き物のようで、お魚の「さんま」と言いたいときには、「さ」と言ったあたりで「ん」の後は「ま」だよなと考えて、次の「ん」の音は唇と閉じておくのです。だから"m"なのです。
チームAはこうやって最初の「さ」を発音した後に、日本語ネイティブであれば必ず "m" と唇を閉じているはずです。

一方チームBの方は、参加(さんか)の「か」の音は唇を使わないので、息を鼻に抜くだけで楽をして発音していることに気づくはずです。
サンタと産地を除けば、あえていうと鼻母音で「ん」の音を感じさせているはずです。

先を考えてフランス語を読んだり話したりしないと、フランス語らしい音が出ないのは、同じことで当然なのです。

médecin と発音するときに [d] の子音が勝手に [t] に変わるのは、cin の部分を発音するとわかっている(すなわち意味を感じて発音している)からなのです。

À tout de[t] suite ! も同様です。
単語単位で読んで(発音して)しまうと [d] の子音ですが、全体を一表現だと考えれば、ネイティブが意識をすることなく自然に出している音の近づくのです。

On se voit chaque jour.
on/se/voit/chaque/jour と単語レベルで意識をして読んでいる限り、発言からは意味が伝わってこないし、話しているようには感じられません。
Onsevoitchaquejour このイメージです。

一気に流れを作って発音すれば、
[õsəvwaʃakʒur] ではなく、[õzvwaʃagʒur] と自然に音が変わるのです。

読むのではなく「言う」のです。
読むのではなく「発音する」のです。

ただプロでもこの意識が低く、「発音指導をします」「フランス語の正しい発音を教えます」「フランス語の発音を〇〇時間で」…
このような文言が様々なサイトや YouTube に代表される SNS で見られますが、多くの «先生» が「読み方指導」で終わっています。

発音とは「発された音」が問題で、つづりは参考程度で考えるべきであって、中心に考えることはできないのです。つづりベースで教えている限り、話しているのではなく文字を音に変えている=読んでいることになってしまいます。

「きれいな発音で話したい」と思わる方は、音ベースで指導している指導者に習うのが近道なので、時間をかけて探してみてください。もちろん対面授業が理想です。
また、子音や母音も大切ですが、リズム、音節、イントネーション… といった音楽的要素も考えてみてください。

先を考えて発音するってことは、要するに単語ではなく「文の暗記」が近道でしょうね。つづりや文法は、その「補助の道具」だというのがぼくの現在の考え方です。

ご参考まで

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