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今日覚えたい文法

「言いたいこと・話したいこと」ってどう訳しますか?

言いたいことがあります。(話したいことがあります)

J'ai …
どう続けますか?

ここは問題なく書けますよね。

はい!
J'ai quelque chose à dire. です。

惜しい!なんだか舌っ足らずのフランス語です。なにかが足りない…
フランス語の動詞 dire の標準的な構文では、直接目的語(あえて書けば「〜を」)と間接目的語(あえて書けば「〜に」)の両方を必要とします。
間接目的語ないと構造的に不安定になってしまい、クリープが入っていないコーヒーみたいです。←昭和の人わかってくださいますよね?

なにかが足りない…

J'ai quelque chose à TE dire.
うん、落ち着きました。

「名詞 à 動詞の原形」という構造を取るには、
動詞の原形 + 名詞(すなわち直接目的語)という組み合わせが成立しているという前提が必要です。

te dire quelque chose → quelque chose à te dire
と言えるわけです。

Je dois lire un livre → J'ai un livre à lire.
Je dois écrire un article → J'ai un article à écrire.

先生!では「話したいことがあります」はどう訳せばいいですか?

訳語の問題ではなく
1. 伝えたいことを考えて使うべく動詞を選択をしてください。
2. その上で選ぶべく構造を決めるのです。

わかりました!「話したい」と言いたいので parler を使いたいです。
先生、できました!先程の文を応用しました。
J'ai quelque chose à te parler.
これでどうでしょうか?

なるほど。ダメですね!間違いです。

でも…

「でも…」とブツブツ言っている間に先程のルールを確認してください。

「名詞 à 動詞の原形」という構造を取るには、
動詞の原形 + 名詞(すなわち直接目的語)という組み合わせが成立しているという前提が必要です。

parler quelque chose と言えることを辞書で確認しましたか?ここで「日本語の構造が同じだから大丈夫」というのは、根拠として全く通りませんよ。

parler は(言語名などの一部の例外を除くと)直接目的語を持つことができないのです。そういうルールなのです。

じゃあ、どうすれば?
→どうしようもないです。parler を使うのを諦めてください。

日本語ではたまたま、言いたいこと話したいことが同じような意味で使えるだけであって、フランス語は動詞が取る構造が違うので、同じ表現の選択ができないのです。

○きれいです!→きれいだった
ステキです!→ステキだった
カッコイイです!→カッコイだった
大きいです→大きだった
これらの形容詞が取る構造が違うので、同じ表現の選択ができないのです。

続きもあります。
また明日!

ご参考まで


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