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2月2日


10年くらい前の日記です。

前日の第一志望の学校は娘なりにベストを尽くしたようですが ホテルに帰ってから翌日に類似問題がでるかもとおさらいをしていたら 「え…カモメどうしてこんなことしちゃったんだろう…」とつぶやきました。なんと算数の回転図形の問題で基準となる辺をまちがえてしまい 大問をまるまるひとつ落としてしまったのです。

算数の得意な娘が算数で失敗した段階でほぼ合格はなくなりました。第二志望の学校は実は娘にとって問題の相性は非常に悪く学校別の模試などでの判定の一番悪かったのです。…というわけで背水の陣で翌日の入試に臨むことになりました。

試験当日。
ホテルから学校までは徒歩で3分かからないくらい近いのですが 道のりの交差点で「カモメここに住みたい」と言い始めました。もう何回も来ているのに変なことをいうな~と思いました。

学校の前の道は各塾の先生が激励に来ていて異常な熱気です。娘はこういう状況がとても苦手で、今まで受験した3校とも先生に応援されればされるほど顔がこわばっていきました。今日もそんなだったらやばいな~と思いながら並んでいると「カモメ!」と下の名前で声をかけられました。

国語のS先生でした。
S先生には通常、志望校別、併願校別、教科別全てを担当していただきました。娘の国語の能力を高く評価してくださり、クラス落ちをすると
「一人で正解を連発するので迷惑ですから、早く元のクラスに戻ってください。」
などとほめられているのかよくわからない激励をされたりとか 、手抜きをしている様子のときは個人的に呼び出されて泣かされたりとか 、それを知らなかった私にコッソリと伝えてくださり
「お母さんは見守ってください。叱らないで環境を整えてください。」
とアドバイスをくださったりととてもお世話になりました。

娘が声に気付き、S先生を確認するとあき子の顔がパアっと明るくなりました。
「カモメ!大丈夫だ!行って来い!」
そう言われて固く握手をすると、少し娘の表情が力強くなり 試験会場へいい雰囲気で入れたような気がします。

試験が終わるころ、娘の受験を応援してくれていた友人が 私達に会いに来てくれました。娘の憧れの女性で、娘はとても喜びました。三人で学校の近くで食事をして別れ 、そのあと私と娘は第一志望校の合格発表に向かいました。


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https://note.com/leciel_ruban/n/nc20d7cf5bd53



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