混沌は考え事に向いてない

 頭の中がモヤモヤする。

 考え事が巡り巡って落ち着かず、仕事や勉強が手につかないやることが多すぎて頭が爆発するすべてやりおえたとおもったらやりのこしがあった……。

 こういうことはよくあることではないでしょうか。僕はよくあります。

 頭の中で何かをこねくり回すのはどうも脳に良くなさそうです。

 脳内だけで悩み事や考え事を処理しようとしてうまくいった記憶がありません。

 生涯の敵である杞憂と疑心暗鬼もここから生まれます。杞憂と疑心暗鬼については以前ちょこっと書きました↓


 脳の中は混沌としています。

 考え事、悩み事のみならず、記憶、思い出、知識が渦巻いています。

 頭の中で考え事をするとごちゃごちゃしてくるのはこれが理由でしょう。

 考えなければならないことに、その時は考えなくて良いはずだった記憶や知識が混ざり込み、わけがわからなくなるのです。

 目と口を書かれてしまったことで命を落とした「混沌」は、悩み事を単独で解決するのに向いてないのです。

 そこで活躍するのが可視化です。

 もはやあらゆるところで言われているので新鮮さも何もないのですが、ここ最近改めて文字に起こす重要性を感じています。

 それは手書きに限りません。

 電子であれ手書きであれ、頭の中でこねるのを目で見られる状態にするのが大事なのです。

 悩み事ややらなければならないことでパニックになったら紙に書け、という話はもはや言い古されているレベルです。

 バイトの新人はメモを取れと指導を受け、マニュアルが絶滅しないのは文字情報として目で見られることの大切さが多かれ少なかれ理解されているからでしょう。

 最近環境変化などもあり、やりたいことやらなければならないことがうまいこと回せていない気がしたので、todoリストの運用などを再開しました。

 脳内でこねているものを表に出す事例をいろいろ考えてみます。

 書き出すべき急先鋒は悩み事でしょう。

 これを脳内でごちゃごちゃやることほど危険なものはありません。

 何故なら脳内で悩みを検討分析することは、段階では解決する可能性は完全にゼロだからです。

 検討することが無駄とまでは言いません。しかしこの検討とやらは厄介なもので、やろうと思えば無限にできてしまいます。

 さらにはこの場合考えるのは悪い事態が起こった時の対策が主になりがちです。

 こうなってしまっては疑心暗鬼と杞憂が生み出されるのは時間の問題です。

 それらは自在に心の中を暴れ回り、精神を貪ります。

 これを塞ぐにはやはり頭の中からそれらの考えを出してやる必要があります。

 殴り書き、愚痴ノート、呪日記など名前はなんでもいいですが、浮かんだ悩みの状況やキーワード、愚痴をとにかく書き殴っていきます。

 頭の中でこねていたものが、目の前に現れることで整理がしやすく、次の戦術も立てやすくなります。

 この時注意したいのが、書き出せているもののみについて考えること。

 書き出せていないものについて考え始めてしまうと本末転倒です。

 新たに思いついたものはどんどん書き足し、もう考えなくて良いと思ったもののみ線を引いて消してしまっても良いです。

 モヤモヤの原因を混沌から取り出していくのです。

 曇りははらわなければ晴れません。

 はらうためには書き出しというわけです。

 この書き殴りをもう少し計画的に記したのがTODOリストに派生します。

 悩みや課題を書き出し、それに対して実際行なっていく対策を順番に書き出していく。

 箇条書きにするのかチャート風にするのかなど書き方はさまざま、自分に合う方式を自由に選べます。

 最初に選んだ方式に固執するのではなく、飽きたら変えるのでも良いでしょう。

 重要なのはとにかく書き出すことです。

 書き出す気力もないこともあるでしょうが、そういうときは「書き出す気力もない」というのをひとまず書いてみるだけでも良いのです。

 脳内の処理能力を過信せず、目視の判断ができるようにしていくのが肝要です。

 今や携帯のメモやtodoアプリという様々なツールがあります。

 これらを活用し、脳内の曇りである悩みや計画を全て吐き出してしまいましょう。

 混沌は知識や思考を発酵させるのには最適かもしれませんが、課題の解決には向いてません。

 むしろそれを阻害する杞憂や疑心暗鬼の温床です。

 敵の拠点を叩くには、拠点となりうるモヤを外に出してしまう必要があります。

 永遠に続く悩みとの戦い。

 友人知人に話すのも有効ですが、個人でとどめておきたい時、相談したい時は、脳内にとどめずにどこかしらに書き出すべきです。

 様々な方法を活用しつつ、悩み多きこの時代を生きていきたいものです。

 中途半端な語り口になった気もしつつ今日はこの辺で。

 それではまた。

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