火が出れば 身体に尾が出てヒレが出る 高額転売炎上によせて

 今日も何かが燃えている。

 現実はさておき、インターネットでは特に定期的に何かが燃えています。

 今回、「商売」に関わる炎上案件がありました。

 簡単に言うと同人誌の「購入代行」をビジネスとして行ったことが記事になった結果、その行為は転売ではないか?という指摘が上がり、記事削除、企画の運営元が謝罪という経緯です。

 元記事が消えている上、既に界隈ではかなりの炎上気味で様々な論点が上がっているため全貌が把握しにくいのですが、一応現状のまとめ記事を貼っておきます。


 noteの姉妹サイトでの出来事をnoteで書くのってどうなんだろうと思いつつ、いち素人創作者としては言及せずにはいられない状態になっている気がしました。

 尾ヒレがつくという表現があります。

 話が伝わっていくにつれ、有る事無い事がつけ加わっていくことです。

 「炎上」と言われる現象が起こったときは、これが共に発生していることが多く見受けられます。

 因果関係が不明確なものがあったとして、最初は「〜だと思う」という推測だったのが「〜だ」という断定で語られます。

 こういうことは一度炎上した時に、元の記事なり事実をよく読まない、知らないまま批判に参加する人によって引き起こされています。

 これは放っておくとデマ、フェイクニュースに繋がり、取り返しのつかないことを引き起こすのでかなり注意が必要です。

 義憤はストレス社会にとって容易な発散手段です。

 自分もこうして書いていますが、無意識のうちに条件反射で参戦したことは何度もありますし、今後しないとも限りません。

 明日は我が身として情報には慎重に接していきたいです。


 「炎上」はまた「脱線」も引き起こします

 これはネットならではというのか、炎上が広がってくると、そもそも始まった批判とは別のところから批判が発生し、論点が複数成立してきます。

 そうすると、複数存在する別々の視点からの批判が、ひとまとめにして論じられ、そもそも何が批判されているのかよくわからなくなってきます。


 近頃批判される謝罪文としての「不快な思いをさせて申し訳ございません」というものは、ここから発生しているのではないでしょうか。

 様々な点からの批判に対して、ひとまずまとめて謝罪するとしたら「不快な思いをさせた」という表現になってしまう。

 正直謝罪するべきは「不快にさせたか、させてないか」ではないので、手間を惜しまず詳細を説明するべきだとは思うのですが、実際急ぎで謝罪文を出さないといけないとなった時に、落とし所としてそこに行き着いてしまうというのはわからなくはありません。

 前置きが長くなりましたが、今回燃えた件については、元記事の内容が曖昧なまま消えてしまったことがより問題であったと思います。

 元記事に触れられず、炎上内容の見出しだけを知った人が続々参入し、内容そのものを未検討のまま批判に参戦することになってしまいました。

 結果、論点の拡大と謝罪の困難を招いたと思います。

 個人的に元記事は、行ったことの是非以前に、説明が不明確すぎたと思っています。

 詳細を説明すれば勝ち筋があったのかと言われると微妙なところですが、実際擁護しうる捉え方も可能な内容で、Twitterでは擁護や炎上を疑問視する声も散見されます。

 数としては批判の方が多いようにみられるのですが、このように擁護も批判も乱立する状態になったのは、元々が推論の余地があり過ぎたことによるもので、元記事の消失によって推論が拡散しやすくなってしまったように思います。

 その後出た謝罪文についても指摘が出ている部分にはあまり触れられていなかったために謝罪文についての批判も発生し、より炎上が拡大しています。

 やはりこれを招いた理由は「説明不足」にあるでしょう。

 今から詳細の説明と、指摘部分への回答をするとかなりの労力になるのは間違いないです。

 しかし、記事内のプレゼンで説明されていた内容は、商売の方法としてかなり省略されている印象を受けたので、もう少し具体的な説明が欲しかったです(具体的に書いてしまうともはや転売と同じになってしまうという判断での削除、謝罪だったのだとは思いますが)

 自分自身も気づいた時にはもう元記事が消えていて、アーカイブで見るしかなかったので見落としなどあるかもしれませんが、やはり炎上には元記事の精読と、有象無象の批判論を慎重に読んでいかないといけないなと改めて感じました。

 転売と代行の線引きはどこからなのか。

 そもそも代行は「業務」として成立しうるのか。

 など、もう少し考えてみても面白そうな視点もありました。

 今回の件に関わった高校生は謝意を示しているようなので心配ないとは思いますが、変な方向に腐らずに経験値として商売を再編して欲しいものです(どの目線からの発言でしょうか)。

 それではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?