【文献要約】ゴールベースドシナリオ/シナリオゲーム教材/中学校技術・家庭科技術分野

注意事項:僕が論文を読み進めながら勝手に感じたことをそのまま書きなぐっていきます。僕の偏った思考過程を楽しみたい方は是非お読みください。

引用文献

村松浩幸・原山千秋・原山康則(2016)中学生に栽培技術におけるトレードオフの理解を促すシナリオゲーム教材の開発『日本教育工学会論文誌』40(Suppl.),173-176.

『中学生に栽培技術におけるトレードオフの理解を促すシナリオゲーム教材の開発』

要約


・中学校技術・家庭科技術分野を対象に、GBS理論を用いて、栽培技術におけるトレードオフの理解を繋がすことのできるシナリオゲーム教材を開発した。

-技術・家庭科技術分野って体験や経験してなんぼかと思っていたけど、どのようにGBSを使うんだろうか。というか、そもそもトレードオフってなんだ?

・作物の栽培技術では収量増大が重要。収量増大には化学肥料とか農薬が大きな役割を果たすが、過度な使用は環境に与える影響も懸念される。栽培技術による収量の追求と環境とのトレードオフを考えることが大事。

-なるほど。収量と環境とのバランスをどのように考えるかという答えのない問題を検討するのか。それであれば、GBSは活かせそう。

・条件を変えて複数回の栽培を試みることは、限られた授業時間内では難しい。『失敗することにより学ぶ』経験を擬似的に与えるための学習環境として構築するGBS理論を用いることにした。

-確かに、農家の人は何年も何年も繰り返してようやく最適解をみつけだす。その過程を模擬的に学習し、安全に失敗して学ぶことができるのはGBSの強みだろうね。

・高収量・高品質かつ環境負荷を押さえてミニトマトを栽培するという「使命」を設定した。

-使命が面白いな。というか、日本が海外に差をつけるにはSDGsが重要だと思っている。農業×SDGsという視点は、日本の使命かもしれない。深い論文だ。本当に面白い。

・Flashを使って作成した。

-Flashサポート2020年度末に終了するけどどうなるんだろ。

・2つの中学校203名を対象に実施した。1時限50分でPC室で実施。ディスクトップ型PCを使用。最も早い生徒で8分、最も遅い生徒で22分、平均15分。

-GBSって本当に終わるのが早いな。学習量が少ないのもあるのだろうけど。

・事後調査で事前調査よりも農薬や肥料のプラスとマイナスの両面評価をする生徒が増えた。

-トレードオフの両面からみた狙いどりの教材ができたみたいで、素晴らしいと感じた。作った教材が狙い通りにするためには練りに練らないといけないから。


僕の勝手な所感


日本の学校では、答えのある問題が多い。でも、社会に出たら答えがばっちり当てはまることなんてほとんどない。いつも最適解を探すことが求められる。本論文のように自分で最適解を探していけるような授業をどんどん取り入れないとなと強く感じた。GBSもだけど、PBLとかPJBLとかのアンカードインストラクションとか、ケースメソッドとかも課題解決にいいのかもな。


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