【文献要約】ジャスパー教材設計7原則/授業設計支援機能/数学的な問題解決授業

注意事項:僕が論文を読み進めながら勝手に感じたことをそのまま書きなぐっていきます。僕の偏った思考過程を楽しみたい方は是非お読みください。

引用文献

野呂孝佑・市川尚・富澤浩樹・阿部昭博(2016)数学的な問題解決授業における授業設計と実施を支援するシステムの開発『研究報告コンピュータと教育』2016-CE-137,2号,p1-8.

『数学的な問題解決授業における授業設計と実施を支援するシステムの開発』

要約


・現在の中学校・高校の数学では、公式の計算を多く取り入れた学習が多く、数学的活動を取り入れた授業は少ない。しかし、今後は筆者らの言う「数学的な問題解決授業」が求められている。筆者らは数学的活動を現実化するためにタブレット端末を用いた数学的活動を支援するシステムを開発してきた。慣れない授業のため、教員が作成することが難しいという問題があった。そのため、本研究では、数学的な問題解決授業の授業設計支援機能のプロトタイプを設計・開発し、評価を行った。

-数学的活動と言うものがあるのか。僕が生徒だった頃は公式での学習が主だったな。数学が本当に苦手で、200点満点中12点とか取っていたことを思い出した・・・。今では、作業療法で使われる物理学や人間工学、プログラミングや研究に統計学が使われているから数学が必須なんだよね。僕も学習し直してる。というか、数学って本当にいろいろなところに使われているから、こういった現実的な課題を生徒に出して、「どのように学習をすればよい?」みたいな問いをたてたほうが学習が促進されるかもね。受験の勉強だとこういった能力は伸びにくい。学校の先生は悩ましいところだ。僕自身、公式の学習ではなくて、数学的な問題解決授業をやっておきたかったというのもあるし、多くの人がこの授業を行えるように、授業設計支援機能があると素晴らしいと感じた。

・タブレット端末を用いて教室の外へ出たグループワーク形式の数学的活動を支援し、数学授業への学習意欲の向上、数学的活動への関心・理解の促進を目的として開発された。

-すごい!面白い!数学なのに外に出て学習している。これだけ身体を動かせば学習内容は身につきそう。でも、教員の準備が大変そうだな。

・先行システムを用いて授業実践を行った結果、授業の動機づけの有用性は確認できたが、授業構成が複雑で、時間が足りない、難易度が高く生徒が混乱する。教員がこのシステムを活用できない。授業の準備を筆者もサポートしていた。という課題があった。

-そうなんだよね。工夫を入れると授業が面白くなるんだけど、工夫を入れすぎてしまうと効果や効率がおちてしまう。なので、この辺りを解決する研究になるのかな。

・本研究では数学的な問題解決授業の授業設計を支援することを目的とした。また、これまでのシステムと統合し授業設計から実践までの一連の活動を支援することとした。

-全部システムで支援するということかな。それはすごい。

・数学的な問題解決授業を扱っているジャスパー教材設計7原則を適用した授業設計支援機能を開発。新しく開発した授業設計支援機能と既存システムの統合。

-ジャスパー教材設計7原則は現実の様々な場面に授業を置く「アンカードインストラクション」という考えに基づいて開発が行われている。教科間の連結が含まれているところが重要なポイントだと思う。

・授業設計支援機能の開発は、PHP、Javascriptを用いて行った。

-PHPにJavascriptか。この辺りの言語も学習したいな。

・2人の先生に使っていただき、説明した後、授業の作成をしてもらって半構造化インタビューをした。その改善点から、さらにシステムを改善し、別の先生に評価を行った。事例やシステムの使い方の説明があることにより問題の作成ができることが分かった。事例の提示の仕方の変更やシステムの使い方の説明を追加したことで、以前より分かりやすくなった。

-形成的評価を2回入れているため、システムがかなり改善されていることが分かる。今回は専門家のエキスパートレビューが入っているけど、学習者評価とIDer評価が必要ですね。


僕の勝手な所感

開発が進めばみんなが使えるツールになりそうな予感。ただ、なぜジャスパー教材を使ったのか、他の手法との比較についてもう少し知りたかったな。ジャスパー教材は数学を学習するために開発されているけど、他にも良さそうな手法が合ったら比較検討してから導入されるとより共感できそうだと感じた。本研究のシステムは、少し練習したら入力ができるようになりそうなので、とても意義のある研究だと感じた。将来的には、IDを知らない人でもある程度の教材が作成できるようなシステムを作りたいとより思うようになりました。


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