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note島に降る暖かい雪?〈後半〉
こんにちは!
フリーライターのユリです。
今回は…note島物語の第2弾〈後半〉です!
もう春真っ盛りに近いというのに、「雪」が出てくるお話になります❄️
前半をお読みくださった方々、ありがとうございます!
今回登場するのは…
・仔イルカのユリ
・note島の動物たち
・note仲間のねじりさん
・note仲間のMarmaladeさん
・トナちゃん(双子のトナカイの女の仔)
・カイくん(双子のトナカイの男の仔)
・シープくん(note島にいる心優しき羊)
では、お話のはじまりはじまり〜。
〈前半までのお話は…?〉
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ここはnote島。
たくさんの動物が思い思いに過ごす島。
美味しい木の実を売るリス。
似顔絵を描くゾウ。
生き物たちの悩みを聞くヒツジ。
楽しいイベントを企画するウサギ。
面白い情報を伝えるコトリ。
みんなが仲良く、お互いを尊重して過ごす島。
それがnote島です。
そんなnote島にやって来た新しいお友達。
双子のトナカイであるトナちゃんとカイくん。
note島を満喫している2頭ですが…。
どうやら故郷の雪が恋しくなってしまったみたい。
なんとかしてあげたいと思った仔イルカのユリ。
何かいいことを思いついた様子!
ものすごい勢いでnote島の裏側へ泳いでいきました。
一体、何を思いついたのでしょう?
それでは、
物語の後半を見ていきましょう!
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何かを思いついたらしく、
泳いでいってしまった仔イルカのユリ。
トナちゃんとカイくんが頭を悩ませながらも、
言われた通りしばらく待っていると…
「お待たせ(せぇ〜)!!!」
仔イルカのユリが戻ってきました。
でも、1人じゃありません。
何か…いえ、誰かを背中に乗せています。
雪みたいに白くてふわふわした生き物。
のんびりとした声にまんまるの柔らかい顔。
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「「羊さん…?」」
そう。
仔イルカのユリは背中に羊を乗せてやって来たのです。
ユリ:そう、羊のシープくんだよ!
私のお友達なの。
シープ:よろしくねぇ。
トナ&カイ:よ、よろしく…。
羊のシープくんは姿や声だけでなく、
雰囲気までふんわりしていました。
だからでしょうか?
初めて会ったのに全く緊張しません。
ふんわりニコニコのシープくん。
仔イルカのユリもニコニコ。
つられて、トナちゃんもカイくんもニコニコ。
さっきまでの悲しい気持ちが嘘のようです。
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シープくんのおかげで
寂しい気持ちが小さくなったトナちゃんとカイくん。
でも、ユリはなぜシープくんを連れてきたのでしょう?
シープくんの笑顔を見せて、
自分たちを元気にしてくれようとしたのでしょうか?
そう思った2頭ですが、
どうやら違うみたいです。
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ユリ:これから、またお友達が来るからね!
2人にnote島の雪を見せてあげる!
トナ&カイ:note島の雪…?
ユリがいうnote島の雪。
それは一体どんな雪なのでしょう?
また、別のお友達とは…?
2頭がソワソワし始めたころ。
note島の森の奥から誰かがやって来ました。
麦わら帽子をかぶった可愛らしい女の子。
胸元に小さな向日葵の花を飾っています。
そして、1匹のコアラ。
2人とも仲良く手を繋いでやって来ました。
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ユリ:私たちのお友達。
Marmaladeちゃんとコアラのねじりさんだよ!
Marmalade:はじめまして。トナちゃんにカイくんね。
ユリちゃんからお話は聞いているわ。
ねじり:はじめまして〜!会えてとっても嬉しいよ♪
トナ&カイ:は、はじめまして。
初めて会う人間の女の子とコアラ。
2頭は少しびっくりして思うようにお話できません。
すると、人間の女の子Marmaladeちゃんがにっこり優しく微笑んでくれました。
Marmalade:はじめましてだから、緊張しちゃうよね。
でも、大丈夫よ。
私たちは貴方たちを傷つけたりしない。
ユリちゃんのお友達だもの。
私たちだってお友達になりたいわ。
それに…今日はね。
貴方たちを笑顔にしに来たのよ!
Marmaladeちゃんの言葉に、コアラのねじりさんも羊のシープくんも仔イルカのユリも笑顔で頷きます。
みんなの笑顔に包まれて、トナちゃんとカイくんはだんだん心が温かくなっていくのを感じました。
2頭の表情が柔らかくなったのを見て、
ユリは「よっし!」と勢いよく尾びれを弾きます。
ユリ:それじゃあ、始めよっか!
トナ&カイ:始めるって何を?
ユリ:トナちゃんとカイくんに、
note島の雪を見せてあげるんだよ!
Marmalade&ねじり&シープ:そうそうそう!
そう言ったかと思うと、
まずはシープくんが浜辺に降り立ちました。
そして、自分の羊毛をぶわっと大きくさせたのです。
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シープくんの羊毛は白くてふわふわ。
まるで雪みたいです。
けれど、よ〜く見てみるとそれぞれの毛にキラキラ光るものがありました。
トナちゃんとカイくんが不思議そうに見ていると…
これはね、みんなのお話の想いが込められているんだ
と、シープくんがいいます。
トナ&カイ:お話の想い?
シープ:そう。
楽しくて嬉しいお話も悲しくてつらいお話も。
みんなのお話を聴いてキラキラしているんだ。
ユリ:シープくんはね。とっても聴き上手なの。
note島のみんなのお話を聴いているんだよ。
みんなが誰かに話を聞いてほしいときは、
必ずシープくんのところへ行くの。
ねじり:シープくんはいつも「うんうん」って、
頷きながら聴いてくれるんだよ!
Marmalade:楽しいお話は喜びを共有するように。
悲しいお話はつらさを半分こするように。
たくさんのお話を聴いてくれるの。
トナちゃんとカイくんはびっくりして、
シープくんを見つめました。
シープくんは何も言わずにニコニコしています。
お話を聴き続けるのって誰にでもできることじゃありません。誰だって自分のお話を聴いて欲しいって思いますもんね。
それをやってのけるシープくん。
2頭は素直に「すごいな」と思いました。
カイ:シープくんってすごいんだね!
トナ:うん!誰にでもできることじゃないわ。
シープ:えへへ、ありがとう。でもね。
ずっとお話を聴いてばかりだと、
僕も疲れちゃうからね。
羊毛が多くなったら、
Marmaladeちゃんにカットしてもらうんだ。
トナ&カイ:Marmaladeちゃんに!?
Marmalade:そう。
私、実は羊毛で色々なものを作るの。
シープくんの羊毛もカットできるのよ。
Marmaladeちゃんのすごい特技を知って、
2頭はまたまたびっくりしてしまいます。
けれど…。
それがnote島の雪とどう関係しているのでしょう?
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2頭が首を傾げていると、Marmaladeちゃんはポケットからハサミを取り出しました。持ち手が金色の可愛いハサミです。
けれど、なぜかハサミ全体がキラキラしたものに包まれていました。シープくんの羊毛のキラキラと似ています。
Marmalade:これはね、小人さんに借りたハサミよ。
トナ&カイ:小人さん?
Marmalade:そう。
このnote島にはね、小人さんも来るの。
ねじり:不思議な力を持った小人さんがね。
ユリ:楽しいことが大好きな小人さんがね。
シープ:ココアが大好きな小人さんがね。
トナ&カイ:???
ユリ:うふふ。そのうち、2人も会えるよ!
トナちゃんとカイくんには何だかよく分かりません。
けれど、とってもワクワクします!
だって…小人さんのハサミですよ!?
シープくんの羊毛はどうなるのでしょう?
「じゃあ切るわね、シープくん。じっとしててね」
Marmaladeちゃんがそう言うと、
シープくんは「うん」と言って浜辺に横になりました。
Marmaladeちゃんがシープくんの羊毛に手際よくハサミを入れて、切っていきます。
チョキチョキチョキ。
あっという間にシープくんの羊毛が全部カットされました。見事なものです!
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すっかりスリムになったシープくん。
気持ちよさそうに背伸びしています。
シープ:ありがとう、Marmaladeちゃん。
おかげでスッキリしたよ。
Marmalade:どういたしまして。
2人はニッコリと笑い合いました。
さて、切り取られたシープくんの羊毛。
よく見るとキラキラ光る色が羊毛ごとに違います。
黄色やオレンジのように明るく光るキラキラ。
緑や青のように穏やかに光るキラキラ。
黒のように鈍く光るキラキラ。
色々なキラキラがあるではありませんか。
トナ:いろんな色があるのね。
シープ:人によってお話は違うからねぇ。
じゃあ、ユリちゃん。
まずこっちの羊毛をよろしくね。
ユリ:オッケー!
シープくんに言われて、ユリは黒く鈍った光を放つ羊毛を頭に乗せて海に泳いでいきました。
何をするのだろうと見ていると、仔イルカのユリは突然勢いよく水中に潜ります。そして、しばらくすると…。
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水面に現れたかと思うと空高くジャンプしました!
バチャーーーーーン!!!
そして、激しい音を立てて水中に戻ります。
その衝撃のせいでしょうか?
黒く鈍った光を放っていた羊毛は空に舞い上がりました。そして、太陽の光を浴びてスッと消えていったのです。
トナ&カイ:うわぁ…!
ねじり:すごいでしょ?
悲しいお話の想いはああして浄化するんだよ。
トナ&カイ:浄化?
シープ:悲しくてつらい思いもね、時には必要なんだ。
でも、ずっと抱えていたらいけない。
心が疲れちゃうからね。
だから水と太陽の力で浄化…癒すんだよ。
Marmalade:ユリちゃんはそのために海に行ったの。
なるほど、はじめて知ることばかりです!
トナちゃんとカイくんはユリちゃんが浜辺まで戻ってくるのを待ちながら、感動していました。
ユリちゃんが浜辺まで戻ってくると、今度はシープくんが残りの黄色やオレンジ、緑、青のキラキラした羊毛をねじりさんに託します。
シープ:じゃあ、こっちはねじりさん。お願いね!
ユリ:トナちゃんとカイくんに見せるから、
今回はいつもより高くお願い!
Marmalade:うふふ。私まで楽しくなってきたわ!
ねじり:りょーかい!!
みんなに笑顔を見せると、ねじりさんは残りの羊毛を持ってスルスルと木に登っていきました。そして、木から木へと移動して、なんと1番高い木のてっぺんに登って行ったのです!
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「じゃあ、いっくよ〜!そぉれーーーーー!」
ねじりさんが声を上げると同時に、手に持っていたシープくんの羊毛を空高く投げました。
すると…、どうしたことでしょう。
キラキラ光る羊毛たちは、太陽の光を浴びてより輝き出しました。そして、note島全体に…そう、まるで雪のように降り出したのです。
しかも、ただの雪じゃありません。
みんなの楽しいお話の想いがつまった雪です。
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その雪がトンっと優しくトナちゃんの鼻の頭に降ってきました。そして、不思議なことが起こります。
トナ:…うわぁ。楽しい、あったかい。
カイ:お姉ちゃん、どうしたの?
トナ:この雪に触れるとね、
とっても楽しくて温かい気持ちになるの。
シープ:みんなの楽しい想い出がつまっているからね。
楽しさや優しさ、嬉しさを共有できるんだよ。
僕だけが共有するのは悪いからね。
シープくんはニコニコしながら教えてくれました。
カイくんの頭にもすぐに雪が降りてきて、優しく温かい気持ちに包まれます。
そこに木から降りてきたねじりさんが合流。
note島の動物たちも空を見上げながら、楽しそうに踊っています。
ねじり:どうだった?いつもより、高く飛ばしたよ!
ユリ:ねじりさん、ありがとう!とってもきれいだよ!
これこそ、note島の雪だね。
Marmalade:ほんとね。とっても、優しくて暖かい。
特別な雪だわ。
シープ:ねじりさん、Marmaladeちゃん、ユリちゃん。
今回もありがとう。
みんなのお話の想いも喜んでいるよ!
ユリたちはみんなと思う存分褒め合い、
そっとトナちゃんとカイくんのもとへ行きました。
ユリ:どう?ちょっとは寂しくなくなった?
トナ:ちょっとどころじゃないわ。
寂しさなんてどこかへいっちゃった!
カイ:うん!故郷の雪もいいけど、
note島の暖かい雪も最高だね!
パパとママにいいお土産話ができるよ!
トナ:そうね、カイ。
2頭のニコニコした笑顔を見て、
ユリもねじりさんもMarmaladeちゃんもシープくんも、
そして、note島の動物たちも、
みんな安心したように笑顔になります。
パパとママのお迎えが来るまで、トナカイの姉弟はnote島のみんなと仲良く過ごせそうですね。
note島の暖かい雪とみんなの優しさのおかげで…。
めでたし、めでたし。
おしまい。
長編にお付き合いいただき、誠にありがとうございました!後半が思ったよりも長くて申し訳ありません😣
そして、
ねじりさん。Marmaladeさん。
この度は私のnote島のお話に登場してくださってありがとうございます!おふたりの優しさが少しでも伝わっていれば幸いです。
小人さんが出てきますが、こちらは前回のnote島のお話に出てくる小人さんです😊よかったら、こちらもご覧くださいね!
人の想い。
共有する心や浄化する心。
そんな気持ちを込めて書きました。
皆さんの心に少しでも響くものがあれば嬉しいです!
読んでいただき、本当にありがとうございます💕
それでは、また次回の記事でお会いできることを楽しみにしていますね♪
ユリ
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