イケメンはメンタルが弱い?阪神・藤浪に見る自己プレッシャー

阪神・藤浪晋太郎が生き生きと活躍する姿が見られたのは、いつ頃だろうか。今年は久しぶりの勝利もあったものの、その後序盤での失点が相次ぎ、今は2軍に落ちている。ベンチでうなだれる姿が印象に残っているファンも多いだろう。

私は野球経験者でもなければ、特に野球に詳しいわけでもない。しかし彼に対する評価で、「現代っ子だからメンタルが弱い」というものがあり、少し思うことがあった。

私が以前感じていたのは、「イケメンにはメンタルが弱い人が多いのではないか?」ということである。

私なりに分析すると、イケメンは自己イメージが高い傾向にある。
それに加えて才能があったりすると、「もっと上を目指さなければ」「早く理想の自分に到達しないと」という焦りが大きくなる。
そして目標をいきなり高く設定しているので、時に周囲とのズレが生じてくる。不確実だと思われる方法にこだわったりして、プライドが高いと思われることもある。
そしてそれで上手くいかないと、本人は上手く行くはずだと思っているので心が折れてしまう。

イケメン→自己イメージが高い→早く達成しようと思う→いきなり次に進めようとする→できない→もう無理

才能を持て余す人は多いが、彼らはプライドが高いのではなく、自分へのハードルが高い。
メンタルが弱いのではなく、自分でプレッシャーをかけているのではないだろうか。
自意識の高さは、ある意味では意識の高さでもあるのかもしれない。
「イケメンにしかない焦り」というものが、私にはあるように感じられる。私の知っている美人には落ち着いた人が多いので不思議ではあるが。

実際藤浪に当てはまるかは会ったことがないので言い切れないが、自分を人とは違うと意識することは、私たちの予想以上のプレッシャーになりうるのではないだろうか。
もちろん親に甘やかされたり、ナルシストだったりしてプライドが高い人もいるだろう。
また、顔が良くてもあまり意識していないような人もいるから、もちろんのこと全てのイケメンがこれに当てはまるとは限らない。

そして今の若い世代には、メンタルが弱い人が多いように言われるのは、このように「完璧でないといけない」という考えが強いからではないかと思う。
ほめる教育の影響とも言われるが、私はそうとも言い切れないと考える。

学校では全教科にテストがあり、100点満点なら完璧、それ以外は必ず間違いがある。
「国語は全然ダメだけど数学はできるからすごい」と思える生徒、保護者がどのくらいいるだろうか?
学ぶことで世界を広げることができ、テストはできないところを見直すためにあるのに、テストや学校の勉強そのものまでが、単に本人を評価する基準になっていないだろうか。

さらに今はSNSなどで「すごい人」を、しかも一般の人で簡単に見つけることができる。それは加工や編集が入っているかもしれないし、他に苦手なことなどももちろんあるだろう。
しかしそれが分からないまま、ありもしない完璧に踊らされている人はたくさんいるのではないだろうか。

私は自意識の高い人が上手くいかないのは、自己イメージが高いことそのものよりも、目標が高すぎて方法を間違えているからではないかと思う。

だからまずは、目標・そして考え方を変えるといいのではないだろうか。
そしてより簡単で確実な方法をとればいいのだ。

例えばの話、好きな人ができたとして、いくら自分が魅力的でもいきなり告白すれば振られてしまう可能性が高くなるだろう。

そこを付き合うことよりもまず友達として仲良くなることを目指せば、結局付き合える可能性が高くなる。

それと同じで、まず次のステップに進む方法を考えれば、彼らの、そして私たちの人生はよりよいものとなるのではないだろうか。

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